TOMIX

こだわりの旧型電車特有の造形

クハ76形側面

70系は1951(昭和26)年から登場した直流電車です。先に登場した長距離向けの80系をベースに中距離タイプとした仕様で、3ドア、セミクロスシートとなっており、よく似た外観となっています。70系は登場後、各地の地域色をまとい、直流電化された区間で活躍を続け、1981(昭和56)年に引退しました。
製品では、製造メーカーや登場時期、その後の改造によって個体差のある同系の中から、客ドアはプレスドアでウインドーシル・ヘッダー付の車体、側窓が木製2枚窓のタイプを選定し、「横須賀色」と「新潟色」を晩年の姿でモデル化、運転台の三角窓や戸袋窓の造形にも意を注いでいます。ラインナップはいずれも4両基本セットに単品のモハ70形のモーター車やトレーラー車を増結することで、自由に編成を組んでお楽しみいただけます。

80系から引き継ぐ湘南顔

クハ76形のフォルム

70系のスタイルで忘れてはならないのが、80系から引き継いだ非貫通型2枚窓のいわゆる“湘南顔”ではないでしょうか。その「丸顔」も、製造メーカーや改造などにより個体差が見られます。製品では前頭部の曲面が特になだらかで、タイフォンを下部に2つ装備し、列車番号表示器が角形のタイプを再現しています。また、前面窓はHゴム支持、ヘッドライトは250Wの姿としており、リムの形状に至るまでこだわっています。

作り分けた先頭車

クハ76形奇数車
クハ76形偶数車

先頭車の妻面側をご覧ください。奇数車(写真左)と偶数車(写真右)では一部を除いて端部にあるトイレの位置が異なっていました。後年にはトイレ小型化工事よって、トイレ側の窓配置にも変化が見られ、製品でもその違いを作り分けています。また、工事の際にトイレと反対側の座席はロングシートからクロスシートに変更されたため、妻面の窓が埋められた姿も実車に倣って再現しています。

細部まで再現したパンタグラフ周り

モハ70形パンタグラフ周り

モハ70形のパンタグラフはPS13形を搭載しています。写真のサンプルはグレーですが、製品では黒色となります。旧型国電特有の無骨なパンタグラフのランボードやその周辺の配管なども再現し、避雷器は中心からオフセットされた位置に設置され、カバーが付いた姿としています。また、妻面は右側の窓が配電盤で埋められた姿を模しています。

流線型のスタイルが人気だった70系。
製品でも後継の『113系』や『115系』と共にお楽しみいただけます。
次回の情報室もどうぞお楽しみに!