TOMIX

実車紹介・製品概要

実車写真
※写真は実車です ※掲載している写真は各種権利の関係上、転載禁止とさせていただきます

1931年に登場したスハネ30形は、32系グループに属する3等寝台客車です。戦況悪化に伴って寝台車の使用が中止されたため、一度は座席車のオハ34形に改造されましたが、戦後に寝台車が復活すると、その需要増に対して当時主力であった10系寝台車だけでは輸送力が不足することから、それを補うために1959年より順次寝台車へ戻されました。そのため、再改造後の車内設備は10系寝台車に準じたものとなり、また、新たに車掌室を設けて新形式としたスハネフ30形も登場しています。主に10系との混成で急行列車に使用され、1970年代頃まで活躍しました。
製品は、戦後に寝台車へ復元改造されたスハネ30形と、その際に車掌室が設けられて緩急車となったスハネフ30形をモデル化しています。スハネ30形は、青色と茶色を単品と共に、『国鉄 10・32系寝台客車(青)セット』、限定品の『国鉄 10・32系寝台客車(茶)セット』でラインナップします。スハネフ30形は、限定品として青色は単品で、茶色は限定品のセットに含まれます。昨年10月発売の『ナハネ11形(青色)』や、今月発売予定の『ナハネ11形』や『オハネ17形』各種と合わせてお楽しみください。

独特のフォルムを細部まで再現

スハネ30形のフォルム
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります
スハネフ30形のフォルム
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります

ファーストショットをご覧ください。再改造後の姿をモデル化しているため、10系に設備を合わせて片方の客用ドアが埋められた形状としています。テールライトの有無で印象が異なる『スハネ30形』(写真左)と『スハネフ30形』(写真右)両形式の作り分けはもちろん、車端部が内側へすぼまり、後退角がついた妻面など特徴的なフォルムを可能な限り再現しています。一部のサボ受けなどはまだモールドされていない状態ですが、完成に向けてこれから仕上げて行きますので、楽しみにお待ちください!

作り分けた裾のリベットの有無

スハネ30形の裾部
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります
スハネフ30形の裾部
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります

製品のスハネ30形は、側面の裾部にリベットが一列に並んだタイプを再現しています(写真左)。開発当初、もう一方のスハネフ30形も種車が同じため、側面の金型を共通化する想定でしたが、設計進行中に詳細な資料が見つかり、裾部にリベットが無く、逆に塞がれた前位側の元ドア部にあるウインドシル・ヘッダーにはリベットが有る可能性が高まりました。そのため、途中で仕様を変更し、ご覧の通り双方で作り分けることにしました(写真右)。はるか昔に引退したため資料が少なくまた個体差が激しい車両につき今回このように至ってしまいましたが、完成までもう一息です。

軽量客車の10系とのコンビネーションが面白いスハネ30形とスハネフ30形。
開発も発売に向けてラストスパートです。
次回の情報室もお楽しみに!