キハ82形900番代は、キハ81系特急「はつかり」の電車化で余剰的になったグリーン車キロ80形初期型を元に先頭車化および普通車化改造をおこなった車両で901番が1968年、902番が1970年に登場しました。
キハ82-0形と同じ前頭部と機械室に走行用エンジン2基の内1基を発電用にするなど大掛かりな改造となるなか、側面窓は元の小窓のままにより外観的にはグリーン車的な雰囲気を残しますが、キハ82-0形と同じ座席配列にされたため窓と座席のピッチが一致しない状態でした。
2両とも大宮工場で改造され、キロ80-1を改造した901番は関西の向日町運転所、キロ80-5を改造した902番は九州の鹿児島運転所に配置され、その後和歌山、秋田と点々としたのち2両揃って北海道の札幌運転所配置となり主に「北斗」「オホーツク」で運用され1980年初頭まで活躍しました。
TOMIXではこのキハ82形900番代をセットした国鉄 キハ82系特急ディーゼルカー(北海道仕様・キハ82-900)、およびキハ82形0番代をセットした国鉄 キハ82系特急ディーゼルカー(北海道仕様)を再現し、発売いたします。
キハ82形900番代は、グリーン車で中間車のキロ80形にキハ82形と同じ先頭部を改造で設置した先頭車化改造車で、側面の窓はグリーン車の小窓の状態のままに普通座席を通常のキハ82-0と同じ間隔で配置したため、窓のピッチと合っていないのが特徴です。
また、元になったキロ80が初期型により、側面中央辺りの裾部にある給水口が丸く凹んでその中に丸い凸がある形状でなく単純に凸丸だけになっています。
また給水口の高さ位置も微妙に異なっており、本製品ではこれら900番代の特徴を新規製作により再現しています。
キハ82系900番代は札幌運転所配置により、使用される列車は主に「北斗」「オホーツク」を中心に「おおぞら」にも運用されましたので付属のトレインマークは「オホーツク」「おおぞら」に、「北斗」は別売の<0858> トレインマーク(文字・A)で再現可能となります。
なお<0858>にもある文字の「オホーツク」については、<0858>は文字が細目ですが本セットに付属するものは文字が太目のタイプと、「オホーツク」運転開始頃にみられた赤文字の「オホーツク」を各1つづつ付属して<0858>と異なるトレインマークにしています。
実際の運転でも前後で文字色が異なるオホーツク編成もありましたので、その違いを再現できる内容となっています。
<97200>の付属トレインマークは従来<92573>と同じく、文字の「おおぞら」とイラストの「北海」となります。
従来のキハ82形北海道仕様はヘッドライトリムに銀色を印刷していましたが、北海道に配属されていた車両のヘッドライトリムはクリーム色が多めな傾向が見受けられましたので今回はクリーム色で再現します。
なお、キハ82-900形は実車のヘッドライトリムが銀色でしたので銀色で再現します。
※写真は成形試作品のためヘッドライトリムの色は再現されていません。
従来<92573>セットのキハ82先頭車は後期型と初期型(屋根上のクーラー配置違い)をそれぞれ1両としていましたが、今回の製品では<97201>がキハ82-900×1とキハ82-0初期型×1、<97200>が両先頭車ともキハ82-0後期型となります。
北海道に配属されたキロ80形には、青函連絡船の運航状況の把握などに使用する無線機とそれに伴うアンテナが屋根上に装備されており、従来品も北海道仕様の特徴として一部改造で内開き式になった車掌室窓と共に再現しています。
キハ82-900形が入る<97201>のセットに入るキロ80形については屋根上の無線アンテナは同様に、車掌室窓は改造されてない原型の車両にして、北海道仕様内で形態違いのキロ80形を車体の組合せで新設定にしています。
<97201>
キハ82-900
<97200>
キロ80
<97201>
キロ80
製品詳細情報<97200>国鉄 キハ82系特急ディーゼルカー(北海道仕様)基本セット、 <97201>国鉄 キハ82系特急ディーゼルカー(北海道仕様・キハ82-900)基本セットも合わせてご覧ください。
※TOMIX N情報室ではいち早く情報をお伝えするために試作品の写真を掲載しており、製品とは仕様が異なる場合があります。
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