キハ58系は1961年に登場した急行形ディーゼルカーで、北海道向けや碓氷峠向けなどグループとして総数1800両以上が製造され、時期によって細かい仕様変更が行われました。
常磐線の急行「ときわ」には、非電化の水郡線乗入れ急行の「奥久慈」を併結する関係で一部キハ58系による列車が存在し、上野~水戸間では10両以上の堂々たる長大編成で、首都圏で最後まで残ったディーゼル急行として活躍しました。
トミックスではこのキハ58系「ときわ」および「奥久慈」を製品化いたします。
水戸機関区所属車特有の常磐無線アンテナが設置された姿を、一部不均等に配置されたクーラーと共に再現。
配管は屋根にモールドで、アンテナ本体と四角い台座は別パーツで構成され取付済みとなっています。
(キロ28以外全車)
キハ56-200系で別パーツ化されたジャンパ栓、ホースパーツを採用、さらに今回冷房車になるため冷房電源関連のジャンパホースが別パーツとして追加され、前面の細密感が向上しました。
タイフォンもキハ56-200系同様別パーツ化されているので、シャッター付かスリット式をお好みで選択可能になりました。
キハ28形の床下はパノラミックウインドウ後期車のキハ27-200形と異なる鋼製の水タンクと機関予熱器周りをそれぞれ新規パーツでその差異を再現しました。
「ときわ」に入るキハ58-400形のテールライトは内バメ式で再現、「奥久慈」に入るキハ58-400形は後期形によりテールライトは外バメ式で再現しています。
「奥久慈」に入るキハ58-400後期形のトイレ窓は細長いタイプでしたので、側面と側面窓を作り分けて再現しています。
キロ28形で長大編成用の100番代に冷房化と他車給電可能の4VK発電装置を搭載した車両が2100番代になりますが、元の100番代の中にも時期による形態差があり特に屋根上は、初期はベンチレーターが配置され、次に小さなお椀状の蛍光灯冷却用通風器が並んだ形態になり、その次は新製時よりクーラーが搭載され屋根の高さが従来より60mm低くなりました。
急行「ときわ」で使用されたキロ28形はトミックスのキロ28形では初仕様の、屋根の高さが低くない蛍光灯用通風器が付いたグループでしたので車体、屋根などを新規で再現しました。
急行「ときわ」に使用される水戸機関区所属のキロ28-2100形はキハ80系初期車が履いていたDT27に履き替えられ空気バネ台車になっていました。
製品は近い形状のDT31台車を装備して台車が変わったキロ28形を再現しています。
通常キハ28形は冷房改造されると、2エンジンで床下に余裕が無いキハ58形の代わりに他車へも給電可能な4VK冷房用発電装置が床下に搭載されますが、勾配が少ない常磐線などキハ28形の比率が高くなる線区においては一部にキハ車冷房B工事と呼ばれる、発電装置が省かれたキハ28形冷改車が存在しました。この比較的希少車であるキハ28-0形冷改車を「 奥久慈 」にセットしました。
屋根上クーラーはありますが、床下に発電装置がないキハ28-0形冷改車(左側)。
それに伴い非冷房時代のままの床下を新規、車体も発電用エンジンのルーバー有無の作り分けをおこないました。
屋根も発電用エンジンの排気管が無いキハ28-0形冷改車用を用意しました。
発電装置を搭載したキハ28-2000・2300形の妻面右側に設置された配電盤はキハ58形冷改車より縦方向に大きいのですが、発電装置がないキハ28-0形冷改車(左側)については、理屈上同じく発電装置がないキハ58形と同形態が予想されましたが、実車の画像資料が当初見つからずはっきりと判らない状態でした。
しかし生産直前に該当車の可能性が高い実車画像の一部が見つかり、配電盤の大きさについてはキハ58形と同様な事が判明しましたので、急遽キハ58形と同様の妻面で再現しました。
「ときわ」セット
「奥久慈」セット
キハ28-2000形
長大編成用の300番代に他車給電可能の4VK発電装置を搭載しプラス2000の2300番代となったキハ28形をドア下の丸い小窓と共に再現。
「ときわ」セット
「奥久慈」セット
キハ28-2300形
詳細情報<98493>国鉄 キハ58系急行ディーゼルカー(ときわ)セット、<98494>国鉄 キハ58系急行ディーゼルカー(奥久慈)セットも合わせてご覧ください。
※TOMIX N情報室ではいち早く情報をお伝えするために試作品の写真を掲載しており、製品とは仕様が異なる場合があります。
※製品によってはメーカー在庫なし、生産終了などのため入手困難な場合があります。ご了承ください。
※バックナンバーは掲載当時の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますので、ご了承ください。
※無断転載・複製を禁じます。