TOMIX

ドーム周辺の手すりは金属で再現、車輪はボックス輪心タイプ

金属製のパーツを使用したドーム周辺の手すり
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります
ボックス輪心タイプのTR41C形台車
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります

タキ9900形は、1962年に登場した国鉄初の35t積みガソリン専用貨車です。中央部が膨らんだ外観の異径胴タンク体と、従来のタンク車にあった台枠側梁を廃したフレームレス構造が特徴でした。1966年までに500両以上が製造され、タキ35000形と並んで国鉄時代のガソリン輸送車両の主力形式として活躍しましたが、国鉄の分割民営化以降は、より積載量の大きいタキ43000形やタキ1000形に置き換えられ、2008年までに全車引退しました。
製品は、上級者向けの組立キット形式のタキ9900形を2両セットとしています。車体上部のドーム周辺の手すりは金属製のパーツで再現し(写真左)、車輪はボックス輪心タイプを採用しています(写真右)。なお、実車のタキ9900形は、台車の枕バネが写真のように板バネ式のTR41C形でしたが、パーツの選択により、お好みでコイルバネ式のTR41D形とすることもできます。また、車体番号は転写シート、所有社名・社紋は転写シートとシールによる選択式としています。転写シートには「日本石油(サンライズマーク)」「日本石油輸送」を収録、シールには「日本石油(サンライズマーク)」「共同石油」「日本石油輸送」を収録しています。

タンク体の鏡板は選択式で2種類の半径を再現可能

タンク体の鏡板の半径がきついもの(R=2000のパーツ)を選択したパターン
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります
タンク体の鏡板の半径が緩いもの(R=3000のパーツ)を選択したパターン
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります

私有貨車は、製造時期や所有会社によって細部に形態的な差異があり、タキ9900形でもタンク体両端の鏡板の形状が異なります。
製品ではタンク体の鏡板はパーツの選択により、曲面の異なる2種類を製作することが可能です。写真左は鏡板の半径がきついもの(R=2000)を選択したパターンで、写真右は鏡板の半径が緩いもの(R=3000)を選択したパターンです。

車体加工によりタキ9800形、タキ42750形を再現可能

パーツ状態の製品
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります
タキ9800形、タキ42750形の再現には写真の矢印部のガイドを基準に切断・整形作業が必要
※写真は試作品の為、実際の製品と異なる場合があります

実車ではタキ9900形に類似する形式として、石油類専用貨車のタキ9800形と、同形から改造されたタキ42750形がありました。両者は全長を除くと外観がタキ9900形と酷似しています。
製品は、組立キット(写真左)の利点を活かして、タンク体の切断加工が必要となりますが、タキ9800形とタキ42750形を再現することも可能です。また、転写シートには付録として両者の車体番号も収録しています。なお、改造にあたってはレザーソーなどの工具が必要となります。タンク体の内側に切断ガイドラインをモールドしていますので(写真右:矢印部)、このガイドラインを基準として、外側にマスキングテープなどで目印を付けて、ガイドラインの位置まで切断し、タンク体を接合する際にすき間ができないよう切断面をヤスリなどで丁寧に整えていく作業が発生します。上級者向けのキットですが、これらの改造には組み立て以外の技術が必要となりますのでご注意ください。

自分好みの形態にできる『タキ9900形(2両分・組立キット)上級者向け』は8月発売予定です。
好評発売中の『EF66-100形』や『DD51-1000形』、各種貨車製品と並べてお楽しみいただけます。
次回のHO情報室もお楽しみに!