TOMIX

運転室側窓が原型の1次形を国鉄時代とJR時代で再現

国鉄仕様とJR仕様の並び
JR仕様の屋根上

ED78形は、急勾配が続く板谷峠を有する奥羽本線の福島~山形間を直通可能な交流電気機関車として、1968年に登場しました。板谷峠の補機の役割を担っていたEF71形が出力重視のF級とされたのに対し、本務機のED78形は、軸重制限のかかる仙山線などの他線区での使用も考慮して、付随台車を備えたD級となりました。基本的な仕様は、D級であること以外はEF71形と共通で、制御方式はサイリスタ位相制御を採用し、交流回生ブレーキや転動防止ブレーキも備えています。登場後は、EF71形と共に福島~山形間の旅客列車や貨物列車のけん引の他、仙山線でも活躍しました。山形新幹線建設に伴う福島~山形間の改軌後も引き続き仙山線で使用され、2000年に引退しました。
製品は1次形の内、運転室側窓が原型の車両をモデル化しています。国鉄仕様は前面窓にデフロスタが付いた姿としており、プレステージモデルもラインナップしています。またJR仕様は、合理化を理由に東京発着のブルートレインを担当するEF65形を除いて廃止されていたヘッドマークの復活に伴い、貫通扉にヘッドマークステーが取り付けられた姿としてヘッドマークも付属、無線アンテナを取り付けることも可能です。

中間台車もリアルに再現

中間台車TR103形

前述の通り、奥羽本線用として設計されたEF71形に対して、ED78形は軸重制限のかかる仙山線でも運用できる仕様となっていました。そのため、中間台車は軸重切り替え機能を備えたTR103形を履いています。製品では、台車の造形だけでなく、ブレーキ周りからタンクや配管などの床下機器に至るまで、実車のイメージを大切に可能な限り再現しています。

より一層楽しみの幅が広がる重連運転

ブルートレイン「あけぼの」のけん引
EF71形と異なる車高 ※左がED78形、右がEF71形

ED78形は、姉妹機のEF71形とのコンビでの運用も数多く設定されていました。中でも、福島~山形間を重連でけん引していたブルートレイン「あけぼの」は特に印象に残る運用ではないでしょうか。JR仕様の製品は、「あけぼの」「かもしか」のヘッドマークが付属しますので、発売中の『EF71形』や『24系24形』、3月発売予定の『50系』などと組み合わせて、奥羽本線での晩年の姿を再現できます(写真左)。また、一見するとEF71形と瓜二つに見えるED78形ですが、実は前面ステップの厚さや車高が異なります。模型でもそれらの差異を再現しており、スカートの丈の長さも作り分けています。重連時にはぜひ、そうした細部のこだわりにも注目していただけるとうれしいです(写真右)。

4駅連続スイッチバックを有した板谷峠の主、ED78形。
単機はもちろん、同形どうしやEF71形との重連でもお楽しみください!
次回の情報室もお楽しみに。