BORG WORLD 画像作例集

2014X1(Or9 木星)[1].JPG
木星 2014X1+LMF-1+Borg Or9mmSD-1X+カラーWEBカメラ 撮影者:中西直樹様

<撮影者のコメント>
こんにちは、中川さん。中西です。2014X1レポート第9弾 木星クローズアップ撮影編です。(試作品が届いてまだ一ヶ月たっていませんが、公開レポートだけで、もう二桁まじかですねー)

先日公開された、コンパクトエクステンダーでの木星撮影レポート時に、「シーイングがよくなれば、Borg Orアイピースでもっと拡大して再チャレンジしたいですね」と予告していました。シーイングは、先回同様のレベルで、あまりよくなりませんでしたが、早くも再チャレンジしました(笑)(というのが、あまりによく見えるので楽しくなって、気づいたら2014X1を設置していました(笑))

まずは、2014X1+コンパクトエクステンダーメタル+Borg Or5mmで観望しました。すると、木星表面に何か黒い点が、はっきり見えるではないですか!一瞬、木星に何か衝突した跡かも?!と思いました。しかし、冷静になって考えると、衛星の影だと気づきました(笑)

後で調べると、衛星イオの影が木星に落ちていたようです。ということは、木星の影の場所に実際に行くと、そこでは日食が見えていたということですね。日食のメカニズムは頭では分かっていますが、リアルに縮図を観望すると感動しますねー。前述の通り、シーイングは、あまりよくありませんが最悪レベルでもないので、イオの影や縞模様の詳細がよく見えます。ただし大赤斑は、裏に回っていて見えませんでした(泣)

ここで、少し惑星観望に関して注意点です。望遠鏡で惑星をご覧になったことがない方は、視野いっぱいに広がる惑星を想像しておられるかもしれません。しかし、惑星は100倍以上で見ても、かなり小さい対象です。それで、曖昧な話で恐縮ですが・・・。見るのに慣れが必要です。(最初からよく見える人もおられるかもしれませんが・・・)

いつも惑星を観測しておられる方は、非常に細かい部分まで見分けることが出来るようです。(時々、すさまじいスケッチを拝見しますよね)もちろん私は、そんなレベルではありませんが、子供の頃からそれなりに見ているので比較的慣れているほうだと思います。それでも、試しに効き目の反対で見ると模様が分かりにくくなります。おそらく、見慣れていないからだと思います。(もちろんピントは再調整しています)

初心者の方を少し脅してしまったかもしれません・・・(すいません)それでも初めて望遠鏡で見る人でも、木星の2本の縞模様くらいは簡単に分かります。これだけでも、非常に感動すること間違い無しです!それに、時々観望しているだけでも、すぐに慣れてくるかと思いますので、ぜひ継続的に観望してみてください。気づいたら、模様の詳細が見えるようになっていたと、感じると思います。

さて続いて、撮影に入りました。モニターを見ていると、衛星の影がどんどん移動していきます。と同時に、木星のリム付近が、ポッコリと膨れてくるではないですか?!「何なんだ!これは?今日は変わったことが、よく起こるなー」と撮影していると、木星の裏側から衛星が出てきました!後から調べると、木星の裏から衛星ガニメデが出現したようです。今回は衛星がらみで興味深い現象に、2つも同時に遭遇でき、とてもラッキーでした!

ちなみに、今回の撮影機材は、2014X1+LMF-1+Borg Or9mmSD-1X+カラーWEBカメラです。シーイングがよくないので、ここまで拡大するメリットは少ないですが、それでも、前回の作例よりは、詳細がよく写ったと思います。SD-1X【7410】は、アイピースとカメラの距離を簡単に変えることができますので、拡大率を微調整できるところが非常に便利です。

ただ、カメラの感度的には、Or9mmより、もう少し拡大できそうでした。(ただし、シーイングがよくならないと、あまり意味がないですが・・・)今回の組み合わせでは、7mmくらいのアイピースがあったらよいと感じました。Borg Or5mmとOr9mmの間が少し開いているので、できれば、さらにラインナップの充実を望みたいところです。

それにしても、今回もLMF-1の操作性のよさに助けられました!ただ、個人的には、LMF-1には、もう一つのメリットがあると感じています。それは、Borgの高級感が増し、非常にかっこよくなるという点です!やはり、かっこいいほうが俄然やる気がでますし、意外とバカにできないメリットです(笑)

木星は、まだまだ撮影好期が続いていますので、皆さんもぜひ観望・撮影に挑戦してみてください!今年の春には、久しぶりに火星も接近しますので、冬の間に木星で腕を磨いて、火星の撮影にぜひ備えてください。

<中川コメント>
2014X1モニターの中西さんからのレポートを3つ連続で掲載します。中西さん、いつも丁寧でレベルの高いレポートをありがとうございます。いつも親切で分かりやすいレポートをいただくので、内容は高度なのですが、親しみやすくついつい読み込んでしまいます。今回の木星もこの条件としては見事な写りだと思います。今後、シーイングが安定したらどれだけ写るのだろうと楽しみになるレベルだと思います。この調子で土星もチャレンジしてみてください。 

2014X1(コンパクトエクステンダー2[1].2x 太陽).jpg
太陽黒点 2014X1(BorgD5フィルター付き)+コンパクトエクステンダーメタル2.2x+モノクロWEBカメラ 撮影:中西直樹様

<撮影者のコメント>
こんにちは、中川さん。中西です。2014X1レポート第8弾 太陽クローズアップ撮影編です。先日から、肉眼黒点が出現していましたが、天気と都合があわず撮影できていませんでした(泣)。相変わらずシーイングは悪いですが、黒点が沈んでしまう前に何とか撮影できました(喜)。

斜めから見ることになりますので、相対的に黒点は小さくなります。しかも、Xフレアを起こした後で、ピークを過ぎてしまいました(泣)。ただ、そのかわりと言っては何ですが、端に来たので白斑がよく写るようになりました。それで、白色光でもダイナミックな作例になったかと思います。

白色光での太陽の撮影は、少しつまらないと感じておられる方もおられるようです。以前は私もその一人でした。それで特殊で高価な太陽専用のHαフィルターを購入したくらいです。ただ逆に、これで太陽に興味がでてきて白色光も積極的に撮影するようになり、楽しさを知ることができました!天体写真の被写体で、こんなに短時間で変化するものは、あまりないと思います。しかも今は活動期なので、普通のD5フィルターでも十分楽しめます!

今回の撮影機材は、2014X1(BorgD5フィルター付き)+コンパクトエクステンダーメタル2.2x+モノクロWEBカメラです。月の撮影と同じく、もちろんLMF-1も使用しました。正直、ピント位置が分からないほどシーイングが悪かったのですが、LMF-1のおかげで何とかなりました。

<中川コメント>
この太陽面もスゴイ写りです。白色光でここまで写ると楽しいですね。2014X1の万能ぶりが見事に発揮されています。この黒点はもう見えませんが、新たな黒点が見えてきているので、当面楽しめると思います。

2014X1(Or9 月 コペルニクス付近).jpg
コペルニクス付近 2014X1+LMF-1SD-1X+Borg Or9mm+モノクロWEB 撮影:中西直樹様2014X1(Or9 月 クラビウス付近).jpg
クラビウス付近 2014X1+LMF-1SD-1X+Borg Or9mm+モノクロWEB 撮影:中西直樹様

<撮影者のレポート>
こんにちは、中川さん。中西です。2014X1レポート第7弾 月クローズアップ撮影編です。

先日、2014X1の機材写真が早くも公開されました!ご覧になって、意外とコンパクトに感じた方も、おられたかもしれません。しかしBorgのフラッグシップは、只者ではありません!非常にシャープなので、本来、大口径望遠鏡で撮影する月の拡大撮影も行なえるはずです

シーイングは、冬の平均的なレベルでしたが、今回はBorg Orを使用して月のクローズアップ撮影に挑戦しました。撮影機材は、2014X1+LMF-1SD-1X+Borg Or9mm+モノクロWEBカメラです。シーイングを考えると少し拡大しすぎの気もしますが、迫力を考えOr9mmにしました。(実焦点距離でも数千mm、35mm換算だと万越えレベルの超拡大です(笑))

Borg Orだと、WEBカメラのイメージサークル範囲内でも全く流れません。以前、社外品の眼視用アイピースで大きく流れましたのでBorg Orは素直に素晴らしいと感じました!月は直接眼視で見るのが一番綺麗に感じますが、モニター上に表示された強拡大の月面を
赤道儀のコントローラーで移動していくのも、とても面白いです。何だか月着陸船を操縦しているかのような、不思議な感覚にとらわれます。ここまで拡大すると、かけ際の山の影がスーッと引いている様子なども分かり、とても美しいです。

前述の通り、シーイングは、よくないので、まだまだ2014X1の性能を引き出してはいないですが、作例画像をご覧ください。それでも十分、月面の名所めぐりが出来るレベルです。Borgフラッグシップに恥ずかしくない画像ではないでしょうか!?シーイングが、よくなるのがとっても楽しみになってきますね。

ちなみに、以前の天文雑誌で、30cm級の反射望遠鏡+デジカメで撮影された画像が毎月記事になっていて、個人的にとても楽しみにしていました。後日、記事がまとめられて書籍として出版されたので、購入し今でも参考にしています。

当時は、「こんな凄いのが撮れたらいいなー」と思っていました。しかしよく見ると、2014X1の冬のシーイング下での作品の方が、30cm反射望遠鏡での作例を上回っているようです。これには、少しびっくりしました!(もちろん、静止画と動画という撮影手法の違いや、ソフトの進化という面もあります)月の全景撮影も非常に楽しいですが、ほんの少しですがマンネリ化しがちかもしれません。(実際は、秤動の影響などもあるので、月齢が同じでも見え方は結構違います。シーイングや機材などの違いも考えると二度と同じものは撮れませんが・・・)

しかし、ここまで拡大できると、全ての場所を撮影するだけでも大変だと思います。もちろん、同じ場所でも、月齢によって全く表情が変わりますので、まさに無限に被写体があると言えるのではないでしょうか?皆さんも、まずはお手持ちのBorgで腕を磨いて、新たなフラッグシップの2014X1が発売されたらぜひ入手して最高の月面をご自身でゲットして楽しんでください!

<中川コメント>
大迫力の月面画像です。スペースの関係で2枚しか掲載出来ませんが、他の画像も素晴らしいものばかりで2014X1の能力を垣間見ることが出来ます。ここまで分解すると月面撮影も沼にはまります。私も月面沼に40年近くはまっていますが、全く飽きることはありません。2014X1は惑星、太陽面、月面と高いレベルで撮影と観察が楽しめますが、星雲の作例も届いているので、追って掲載する予定です。中西さん、渾身のレポートいつもありがとうございます。2014X1はCP+2014で試作品を展示する予定です。ご期待ください。

P.S.さて、開発中の2014X1と入れ替わりに、市場から退場するのがBORG125SDです。すでにご案内の通り、新品は完売しておりますが、これも先日予告しましたが、最後の残り少ないB品をセール価格で放出いたします。この機会にPENTAX製の最後の天体望遠鏡を入手してみてはいかがでしょうか?750mmF6SDレンズという貴重な対物レンズを搭載した名機の最終放出です。こちらの販売店などで入手可能です。

P.S.2 お陰様で多くのBORGの納期が2/中旬以降に伸びています。本日最新在庫表を更新しました。納期にご注意ください。今週は少し体調を崩してしまい、午前半休や定時退社するなど、あまり業務に集中できず、業務が大量に残ってしまいました。来週は体調を整えて挽回したいと思います。今日もBORG開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

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