BORG WORLD 画像作例集
2013年6月11日 15:20 36ED,冷却CCD,星雲・星団

36ED(7885 ST-8300M 北アメリカ・ペリカン 等倍 ノートリミング)s.jpg

北アメリカ星雲 36ED延長筒(フード) + 36ED + M42ヘリコイド + M42→M57変換 + DZ-2 + M57回転装置DX +延長筒SS(フィルターと回転装置の干渉を防ぐために必要) + レデューサー0.85×DG(IDAS LPS-V4フィルター取り付け)  + M49.8延長筒S(ピントがでないのでSにした)  + カメラマウントEOS用 + SBIG ST-8300M ノートリミング 撮影:中西直樹様 

36ED(7885 ST-8300M 北アメリカ・ペリカン 縮小 トリミング).jpg

北アメリカ星雲 36ED延長筒(フード) + 36ED + M42ヘリコイド + M42→M57変換 + DZ-2 + M57回転装置DX + 延長筒SS(フィルターと回転装置の干渉を防ぐために必要) + レデューサー0.85×DG(IDAS LPS-V4フィルター取り付け)  + M49.8延長筒S(ピントがでないのでSにした)  + カメラマウントEOS用 + SBIG ST-8300M トリミング 撮影:中西直樹様  

36ED(7885 ST-8300M).jpg

今回の撮影機材:36ED延長筒(フード) + 36ED + M42ヘリコイド + M42→M57変換 + DZ-2 + M57回転装置DX + 延長筒SS(フィルターと回転装置の干渉を防ぐために必要) + レデューサー0.85×DG(IDAS LPS-V4フィルター取り付け)  + M49.8延長筒S(ピントがでないのでSにした)  + カメラマウントEOS用 + SBIG ST-8300M 撮影:中西直樹様

36ED(45EDⅡ_SXD).jpg 今回の撮影機材:36ED延長筒(フード) + 36ED + M42ヘリコイド + M42→M57変換 + DZ-2 + M57回転装置DX + 延長筒SS(フィルターと回転装置の干渉を防ぐために必要) + レデューサー0.85×DG(IDAS LPS-V4フィルター取り付け)  + M49.8延長筒S(ピントがでないのでSにした)  + カメラマウントEOS用 + SBIG ST-8300M+ビクセンSXD赤道儀 撮影:中西直樹様

<撮影者のコメント>
36EDレポート第9弾 天体写真 作例編(レデューサー0.85×DG)です。梅雨の晴れ間をずっと狙っていたのですが、すぐに曇ってしまい玉砕続きでした(泣)。やっと、天気に恵まれて作例が撮影できました

まず撮影時に感じたのは、中心部のシャープさです。焦点距離が短いのでシーイングの影響を受けにくいことも関係しているとは思いますが、非常にシャープなので、ピントの山がはっきり分かりピント合わせが楽でした。(ただ、個人的にはM42ヘリコイドにもM57ヘリコイドのように目盛りがあったら便利なのにと思いました。物理的に制限があるかもしれませんが・・・)

さらに、レンズが合計4枚構成のF4.7と、屈折望遠鏡にしては明るいのもメリットです。帰宅時間が遅かったので、RGB各5分1枚とL5分9枚 合計1時間露出ですが、十分に写りました。軽量・コンパクトなのも当然大きなメリットです。ガイド鏡も小さな45EDⅡですが、撮影鏡の36EDの方がもっと小さいです(笑)。ビクセンのSXDだと完全にオーバースペックです。ポタ赤でも十分に搭載できます。

さらに合成焦点距離が170mmと短いのでガイドの精度がそこまで求められない点でもポタ赤に適しています。今回はビクセンのSXDでオートガイドを行ないましたが、ポタ赤でも、極軸をしっかりあわせれば、かなり追尾できるはずです。短めの露出で切り上げてコンポジット枚数を増やせば、初めて天体写真に挑戦される方にでも結構簡単に撮れるのではないでしょうか?

この点は、世界最小?のアポクロマート望遠鏡36EDの大きなメリットです。特に、夏の天の川の辺りには、明るくて大きな対象がゴロゴロしていますので、ぜひ都市部にお住まいの方にも、天体写真に挑戦していただきたいと思います。天の川が肉眼で全く見えない2~3等星しか見えない場所でも、びっくりするほど写りますよ(実際、この作例も、住宅街のど真ん中の自宅で撮影しています。条件が良い日で3等星くらいしか見えませんが星雲の写真で天文ガイドの最優秀をいただくこともできました。ただHαフィルターを使用しましたが・・・)。
もちろん画像処理はある程度必要になりますが、ネットで検索するとたくさんの情報があります。ぜひ、騙されたと思って、一度撮影されることをお勧めしたいと思います(本格的に挑戦したい方は、できればCanon EOS 60DaやFUJI X-Pro1など赤外線透過率が高いカメラがお勧めです)。

ただ、明るさをかせぐために絞りを付けていないので、フォーサーズフォーマットでも周辺はやはり流れてしまいます。これは、専用のレデューサーではないのでやむをえません。しかし、焦点距離が短く写野が広いのと、中心部がシャープなのでトリミングをすることによって十分対応できます。鑑賞サイズや好みによって切り取りサイズを変えると良いのではないでしょうか?

いずれにしても、中心部のシャープさと明るさは素晴らしいものがあります。一日も早く、専用のレデューサーが開発されることを望みます!開発の皆様、ぜひ頑張ってください。応援していますよ!しかし、まだないものは、どうしようもないので(笑)、つなぎとしてレデューサー0.85×DG【7885】は結構使えるといってもよいのではないでしょうか?風景では絞れば、普通のレンズのように使えるようになりますし、星を撮るには現時点では必須といえると思います(ミニBorgには、正常使用できますし)。

ちなみに、先日のBorgブログで中川さんも下記のように言っておられました。
> いかに一般の方に天体写真の敷居を下げて見せるか?その意味でも小型機中心のBORGの果たす役割は大きいと考えています。

まさに自分も小型機材(Borgの前身の懐かしのファミスコ60S)とポタ赤のセットから復帰して、だんだん天体写真にはまりました。デジタル時代になって、小型機材でも、光害地でもバンバン写せるのです!そのことを、この36EDで皆さんに知っていただきたいのです。Borgなら、36EDで入門して、どんどんステップアップできます。しかもオプションがそのまま、ほぼ全て使用できるという、うれしい仕様です。このように、Borgなら、口径36mmから125mmまで、選択肢が広いのが、とてもうれしいです。

もちろんステップアップしても、小型機材ならではの被写体があるので、投資は何も無駄にはなりません。欲張りですが、Borgには小型の機材も中型の機材も大型の機材も全部、これからも頑張って欲しいです(笑)。

カメラレンズから望遠鏡の世界に入ることを、敷居が高いと感じ、少し躊躇しておられる方がおられるなら、ぜひ、この36EDで入門することをお勧めします。そして、ぜひ素晴らしいBorgワールドを体感してください。36EDやミニBorgの小型機材で、天体写真の裾野がぜひ広がり、大勢の方がこの素晴らしい世界を楽しまれることを期待しています。

<中川コメント>
中西さん、素晴らしい作例画像と長文の渾身のレポートをありがとうございます。いかに心を込めて全身全霊でテストしていただいたかが伝わるレポートです。まずは、北アメリカ星雲が写り過ぎです。36EDはここまでハイレベルの画像が撮れるということをメーカーが想定していなかったので、この素晴らしい対物レンズの性能をフルに発揮するには「本格的な補正レンズ」の開発が必要という認識でおります。ただ、気軽に撮影したいという初心者には周辺がやや流れているレデューサー0.85×DG【7885】によるこの画像のままでも十分な高性能だと思います。

次に気合の入ったレポートはユーザーサイドから出たナマの声として非常に説得力のあるコメントになっていると思います。撮影に対する心構えを含めて参考になるかと思います。中西さん、悪天候の中のレポートありがとうございます。BORG36EDから始めるデジボーグ。きっと一生続けられる趣味の入り口として最適な入門機となることでしょう。

P.S.今日も超多忙です。やることが多すぎるのですが、ありがたい状況ですので、粛々とこなしております。投稿画像もたくさんいただいていますが、掲載まで今しばらくお時間をください。品切れ品の入荷情報です。大人気のアングルプレート35II【3035】ですが、入荷が早まりました。6/末までには入荷予定です。入荷は少量ですので、ご予約をおススメします。 

P.S.2 BORG45EDIIユーザーのamnesiac-moonからの投稿です。いつもありがとうございます。「久しぶりに条件のいいISS通過がありましたので撮影してみました。ピント合わせに使った土星も一緒に載せていますので、よろしければご覧ください。」http://amnesi3.exblog.jp/20609496/

P.S.3 ボーグユーザーでもある動物写真家の小原玲さんのブログに「光害が生きものに与える影響告発の映画」という記事があり興味深く拝見しました。天体の世界でも光害は大きな問題です。先日のホタルを見に行った場所でも目に入る人工の光は皆無でした。小原さんはホタルの撮影でも有名で、その記事は大変参考になります。今日もBORG開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。 

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