miniBORG60 のレポート (最終回:武田様)

お貸出企画のレポートも最終回のご案内となりました。
最終レポートの一番乗りは、今回も武田様です。毎回トップでのレポートありがとうございます。

それでは最後のレポートをどうぞお願いいたします。


ラストレポートです。
今回はE-1&ミニボーグ60の直焦点です。
このモニターについては、発売予定のミニボーグ60ED がE-1直焦点で使えるかどうかの様子見として応募しましたので、今回の結果にたいへん満足しております。
意外だったのは、直焦点の場合、色収差が気にならないという点でした。接眼やカメラレンズを介さない直焦点ならではということでしょうか。

先の接眼を用いたE100RSのコリメートでは、露出補正を間違えたり、ピントを外したりすると、色収差が出ました。特に前者は顕著でした。また、撮れる画像によっては鳥自体にも周辺にも色収差が出ていました。
しかし、今回の直焦点の一連の画像には、それが見られませんでした。
撮影時に気にするのは、普通のカメラレンズと同様、MFでのピント、手ぶれという感じです。

画像の様子がよくわかるようにノートリ、ノーレタです。

手持ち、軽い、明るいとなれば、やはりトビモノ狙いでしょう。


<E1_mini60karutobi2>カルガモ ISO-200 SS1/1250


<E1_mini60tu2>ツバメ ISO-200 SS1/1000

E-1での直焦点ということで、325×2=650mm相当となりますが、大きな鳥はともかく、小さな鳥だと大きく撮るのは難しいです。


<E1_mini60seguro1>セグロセキレイ親子 ISO-200 SS1/500

大きな鳥さんは格好の被写体ですね。


<E1_mini60kosagi>コサギ ISO-200 SS1/4000

ミニボーグ60を今回直焦点でテストしてみて、手ぶれをしないようにISO感度を切替ながら撮りましたが、基本的にミニボーグ60は十分な明るさを提供してくれると思います。軽くて扱いやすいです。ブンブンと振り回したくなります(笑)。

コリメート法では自作接眼やDCL52、接眼部の長さ、正立プリズムなどの重さで45EDと比べて、私には手持ちはちょっと厳しいかもと思いましたが、直焦点では接眼やプリズムが不要なので、女性でも手持ちで十分撮れます。
また、ミニボーグ60自体については、アクロマートでありながら、素性の良さを感じさせる良い対物レンズだと思います。
直焦点の結果では、このままミニボーグ60でも良いかなと思えるのですが、少しだけ焦点距離がのびるのと、EDレンズでさらに画質がよくなるかと期待して、ますますミニボーグ60EDの発売が楽しみになりました。

このような企画を考えてくださr?り、貴重な体験をさせてくださったボーグさんに感謝いたします。
また、つたないレポートですが、最後までお読みくださった皆様、ありがとうございました。

P.S.片持ちフォーク式赤道儀を使った三脚利用のモニターもしようと思ったのですが、時間がちょっと取れなくなったのでできませんでした。ごめんなさい。私は手持ちが好きってことでご了承くださいm(_ _)m。
でも今回のレンズでは試していませんが、この片持ちフォーク式赤道儀はオススメですよ。導入も楽です。

ではでは。

別途機材のご紹介も頂戴しました。ありがとうございます。

適当に組み合わせて撮っていますので、もっと最適な長さがあるかもしれませんが、以下のような構成になっています。とってもシンプルです(笑)。(システムの画像を添付しておきます。)
  ・ミニボーグ60対物レンズ【2060】
  ・M57ヘリコイドS【7757】
  ・M57→M42P1AD【7523】
  ・M42ヘリコイドL【7841】
  ・M42P1→M57/60AD【7524】
  ・M57/60延長筒L【7604】2本
  ・カメラマウントホルダーM【7000】
  ・カメラマウント オリンパスE-1用【5010】

※通常のピント合わせはM42ヘリコイドLでOK。鳥さんに近接できた場合の保険でM57ヘリコイドSをつけてあります。

※ヘリコイドの位置は私が構えた時に操作しやすい位置に合わせてあります。

※添付画像ではわかりにくいですが、E-1のアクセサリシューにつけてあるのはエツミのヘッドスタビライザーです。手ぶれ防止に効果があります。


今回も沢山のお写真を頂戴いたしました。とても全部は掲載できませんでしたので、こちらでセレクトさせて頂きました。どのお写真も綺麗ですね。ここまで使いこなして頂ければ、レンズも本望だろうと思います。頂戴した画像には一切弊社では加工をしていません。

レポートでもコメントがあるように、デジボーグの場合は拡大率が高くて色収差が気になるものです。けれども、直焦点撮影の場合はほとんど色収差も見えず、アイピース拡大に伴う収差もありません。望遠レンズとしても十分使える性能があると思います。一般的な望遠レンズはEDではありませんから、似たようなものと考えることも出来ます。(レンズ構成などは全く違いますので念のため)

レポートの機材は、E-1とミニボーグ60を使った望遠撮影です。650mm相当で使える軽量な機材は大きなメリットですね。ピント合わせは2つのヘリコイドで行っているそうです。通常のミニボーグ鏡筒は使わず、ドロチューブを利用しない方法です。

蛇足です。E-1の場合は実絞り測光で使えるため、望遠鏡を取り付けてもそのままで自動露出(AE)が使えます。D70等の機種ではこの方法が使えません。そのため、マニュアル撮影を行って撮影後にヒストグラムを確認する必要があります。一眼レフユーザーの方は、カメラの仕様に注意してお使いください。

(梶)

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