miniBORG60 のレポート (最終回:荒川様)

先ず、最終報告、並びに撮像が遅れましたことをお詫び致します。言い訳をする気は有りませんが、小生の場合デジカメが一眼レフではないコンパクトデジカメで天体撮影が目的でしたので、やはり被写体は惑星に限られてしまいます。そこで誰もが思い付くのは先ず月でしょうから、他の惑星に目を向けました。しかし今の時期では惑星は土星しか見あたりません。土星は真夜中の一時過ぎには東の空から上ってきます。それで実は夏からずっとこの時期を狙っておりました。しかし今回のBorg60のモニター期間は九月の半ば頃まででしたので、その頃では土星が未だ東の空から顔を出し始めたばかりでseeingが悪くとても撮影が出来ません。それでついつい撮影が日延べになってしまい今日に成ってしまいました。そのことを重ね重ねお詫び致します。

さてBorg60の感想ですが、眼視であればもう何も問題は無いと思います。
その機動性、使用頻度の高さは群を抜いていると思います。勿論その結果のコストパーフォーマンスの高さは凄いレベルのものが有りますね。ただデジカメなどでの天体撮影と成りますと、正直今回のsetで惑星を中心に考えた場合、結構辛いものが有ります。特に小生のようにコンパクトデジカメとの組み合わせでは、必然的に倍率が上がってしまい、それだけ惑星が視野から動いてしまいます。結果的には今回の土星の撮影はF3.4、シャッタースピードが1/5~6秒でしたのでカメラの三脚にBorgの赤道儀でも撮影は可能だったと思いますが、実際に土星をデジカメのTEL端で視野の真ん中に捕らえようとすると、Borgの赤道儀のねじではやはり微動調節が効きません。小生のような機材の組み合わせから生じてしまう高倍率状態では、僅かの動きで被写体がファインダーの外に飛んでいってしまいます。それで小生も最後にはGPD赤道儀の76EDLにBorg60を同架して土星をBorg60の視野に導入しデジカメのTEL端付近での撮影にやっと成功しました。もしもっと気楽にカメラの三脚を使って、と言うのでしたら、やはりフリップミラーの使用が必須ではないでしょうか。あれを使えれば、眼視で目的の天体を導入して予めsetして合わせて置いたカメラ側にミラーを切り替えれば直ぐに写せますので、惑星のちょっとした撮影ならばカメラの三脚上でも可能だと思います。Borgのスタッフの方には、是非Borg60でもフリップミラーが使えるような筒外焦点距離が長いシステムをお考え頂きたいです。

以上短期間ではありましたが、Borg60と言うコンパクトな鏡筒と付き合って、天体望遠鏡は天体でも地上でも使える便利で楽しい道具だと言う事が肌で実感出来ました。このような機会を与えてくれましたトミーテックの皆様に心からお礼申し上げて小生の報告を終わりたいと存じます。有り難うございました。

最後に土星の写真の時の機材です。BORG60+9mm接眼(笠井)+SD1+オリンパスCamedia U2100、VixenGPDで恒星時追尾

             札幌・荒川

 


少し遅くなりましたが、荒川様からの最終レポートを頂戴いたしました。
天候不順尚且つ天体狙いでしたので、大変ご苦労されたようです。お疲れさまでした。

デジボーグレポートとしては少々残念でしたが、システム構成としては天体向けでも全く同じです。野鳥撮影の皆さんもたまには、月などの天体に目を向けていただくよい機会になればと思います。

 

(梶)

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