miniBORG45ED(倒立)のレポート (2回目:加藤様)

45EDの第2回目レポートを提出いたします。
今回は、自分で使用している、LEICAのApo Televid77との比較を中心にご報告します。

1、機材構成内容の比較・写真

●貸し出し企画の45EDの組み合わせ構成は、45ED+[7604]+[7601]+[7857]+ミニボーグ鏡筒+[7410]+[7402]+SONY VAD‐WA+SONY DSC‐W1 その他、接眼レンズUW9及びLV25、片持ちフォーク赤道儀、スポットファインダー、三脚Velbon



●手持ち機材Leica Apo Televid77での構成は、Leica Apo Televid77+[7410]+[7402]+SONY VAD‐WA+SONY DSC‐W1 その他、接眼レンズLeica VARIO‐OKULAR B 20‐60x、バランスプレート、三脚Velbon

 

2、機材重量


45ED関係 :約4.5kg
Televid関係:約5.0kg

今回最も身近に感じたのは片手で持てる軽さです。45EDは比較的重そうですが、私にとっては肩がこらなくて、助かりました。
僅かなことですが、スポットファインダーが案外重いのです。この辺をメーカーに改良してもらいたい。

三脚は今はいいのですが、冬の強風の中などではある程度の重量は必要ですので、あまり軽さばかりを追求できません。今回は真夏の暑さの中で、鳥の姿があまり見られない状況で、比較的鳥見のできる沼や休耕田での撮影となりました。

そこで、警戒されないためと、光を遮ること、さらに暑さから身を守るため、車の車内撮影が多くなりましたので、三脚の長さの方が問題となりました。助手席の上に2脚置き1脚は床に、助手席の窓の上のハンガーに紐を着けておき、それで鏡筒を安定させました。ここで課題が発生しましたが、それは使い勝手のところで触れます。

 

3、比較写真(5枚)


45ED関係で、接眼レンズUW9を使用した「チュウサギ」と接眼レンズLV25を使用した「カワセミ」の2枚。
Televid関係で、接眼レンズ約25倍の「キジ」と約45倍の「チュウサギとアマサギ」の2枚。
そして、待ちに待って巣立ちした「アオバズク」。これは木立の枝葉の中に隠れている姿を撮るのに、LV25の明るさが活きたように思います。

ミニボーグ45EDの作例(3枚)


チュウサギ「金色の泪」:1/125sec F10 ISO100 マニュアル Spot UW9使用


カワセミ「給餌」    :1/20 sec F5.2 ISO200 マニュアル S>†pot LV25使用


アオバズク「無事巣立ち」:1/50sec F5.2 ISO200 マニュアル Spot LV25使用

 

Leica APO Televid77の作例(2枚)


キジ「ボールのような」
:1/50 sec F10 ISO100 マニュアル Spot Leica20‐60x使用(約25x)


チュウサギとアマサギ「毛繕いの後で」:
1/100sec F10 ISO100マニュアル spot Leica20‐60x使用(約45x)


4、使い勝手

8月8日(日)バードウォッチングの例会がありました。今回は車で休耕田を巡ったので重量はあまり気になりませんでしたが、やはり強い光に液晶画面が見ずらいシーンもありました。前回のレポート以来工夫した結論は、老眼鏡を使用すること、その目で見たときにピントがはっきりしていれば可とする、ということでした。そこで、倍率が発生するフードはやめにして、黒地のカバーを家内に縫ってもらい、これをデジカメに被せました。

これが正解で液晶画面への光は遮るし、デジカメ本体の加熱防止にもなりました。2.5型で12万画素の液晶画面を倍率をかけたレンズで見ると、ドット粒子が荒く見えるだけで、ピントが合わせずらいのです。そのまま見たほうが、たとえ倒立像といえどもベターです。これはバードウォッチングのメンバーにも受けました。


倒立像にもかなり慣れました。100m位先のセイタカシギなどは、表情がほとんどわかりませんが、ピントさえ合っていればとシャッターをきってしまいます。ただ、パソコンへ取り込んだあと、SONYの付属ソフトで回転しようとすると、”元データの劣化が発生します”とメッセイジがでるので、再度、「デジカメ画像ソフト」に全画像を読み込んでから成立像にするという手間がかかりました。

DSC‐W1はヒストグラムが使えるため、画像ソフトでの修正をほとんど必要としないので、このような比較レポートの際には助かります。

45ED関係の写真を見て頂けると、鏡筒の先の部分に自作のカバーが被せてあります。
これは前回のレポートでどなたかが、テニス用のウエストバンドのような物で保護されておられるとのことから、自装製本用の皮革で作成し取り付けてみました。本当は布で裏打ちするのですが、そのままでしたので少し皺がでたため、ポイントとにDIGISCO CLUBの新シールを貼りました。


さて、機材重量のところで出た課題ですが、それは、車の中では脚の短い三脚でないと高さがでてしまい、スポットファインダーが使えないということです。
さらに、こんな体験もしました。自然観察の森にあるハイドの観察窓の近くにBORGをセットし撮影しようとすると、やはり鏡筒の上に取り付けてあるスポットファインダーが使えないのです。観察窓の縦の巾が狭く感じたのは初めてでした。鏡筒と密着したスポットファインダーでないとだめだなと思いました。Apo Televidではバランスプレートに補助プレートを横に取り付け、それにセットして使うので、鏡筒と平行になりまったく使用上の問題がないのです。

最後に、ネットで皆さんのアドバイスを拝見していると、デジボーグでは露出補正はマイナス側がベターと紹介されているので、私もー0.7位にしているのですが、やはり状況に応じて変更し>†ています。
しかし、カメラは露出補正できるのですが、情報として記録されていないのです。前に使用していたLeica Digilux1やCANON EOS10Dではしっかりと記録されています。これは、このカメラの限界なのか真に残念で、比較データに出せないのは残念なことです。
しかし、このようなことも、この企画に参加して体験して得た、貴重な知識かもしれません。

以上


ライカのスコープも併せてのレポートありがとうございました。
カメラの鏡筒、そしてカメラ側のカバーなど工夫がいっぱい詰まった機材ですね。それに、良く見るとレリーズステーは専用に作られたタイプで、下から押し上げる仕掛けになっています。こだわりの機材になっていることがよく分かります。

スポットファインダーは、本体部分と脚の2つに分離することが出来ます。脚の方が重くなっているので、上だけを外して鏡筒に密着する接続が出来れば便利に使えると思います。撮影条件によっては高さがある方が便利なことも多いのですが、車載等での不便さはよく分かります。使い分けられると便利になりそうですね。

意外だったのは、SONYのW1では露出補正のデータが保存されない件です。なぜなのでしょう?仕様でしょうか。

作例写真はいずれも素晴らしいと思いますが、特に印象的なのはアオバズクですね。作者の感動が伝わってくる一枚です。

 

(kaji)

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