北アメリカ星雲付近 2015.11.12 18:36~19:27 露出:5分×10枚、StellaImage6.5にてダーク・フラット補正後、コンポジット合成、Adobe Photoshop CS6により調整、StellaImageのスターシャープフィルター使用 撮影場所:山梨県富士河口湖町 miniBORG55FL + レデューサー0.8×DGQ55(量産品)【7880】 D55mm f200mm F3.6 タカハシ EM-10B赤道儀 + QHY5L-Ⅱ + PHD2 v2.5.0により自動ガイド レデューサーの対物側にIDAS LPS-V4フィルター(48mm)を装着 カメラ:ニコンD600(無改造) ISO 1600 撮影者:沼尻 裕様
<撮影者のコメント>
(株)トミーテック オアシス・ダイレクト 中川様。八王子天文同好会の沼尻です。お世話になっております。
いよいよ【7880】が発売ですね。しかし、新月の週末は雨という、残念な状況です。平日なら晴れるかと思い、昨夜は山梨県まで出かけて来ました。しかし、晴れたのは夕方の2時間程度で、その後は曇ってしまいました。それでも、少しだけ撮影できた写真を処理してみましたので、お送りします。
ミニボーグ55FL + 専用レデューサー(量産品)による天体写真
http://numajiri.image.coocan.jp/nebula/miniborg55fl_photo.html
にも、新たな写真を追加してあります。
やはり200mmの画角は使い勝手が良く、F値が明るいので、淡い星雲も良く写ります。その代わり、撮る時間帯や方向によっては、飛行機などが写り込む確率も高まり、使える写真が減ってしまうこともありますね。以上、よろしくお願いします。
<中川コメント>
モニターの沼尻さんの作品です。今までで一番写りが良いかもしれません。個人的にも好きな写りです。週末は残念ながら天気が悪いのですが、月曜日は晴れそうです。このレンズなら少ないチャンスを有効に生かせそうですね。
SH2-240(おうし座 超新星残骸) 55FL+0.8xDGQ【7880】+Hαフィルター+ST-8300M 撮影:中西直樹様
<撮影者のコメント>
こんにちは、中川さん。中西です。今回は、SH2-240(おうし座 超新星残骸)を、55FL+0.8xDGQ+Hαフィルターで撮影しました。あまり聞きなれない天体だと思いますが、かなり大きく非常に淡い対象です(市街地からは無謀とも思えるレベル?!)しかしとても複雑な構造をしているので、チャレンジのしがいがあります。
実は、個人的にずっと撮りたい対象でしたが、なかなかちょうど良い光学系がなく諦めていました。しかし、55FL+0.8xDGQは、まさにぴったりです!200mmという広さ!F3.6という明るさ!そして非常にシャープ!とSH2-240を撮るために生まれてきたのでは!?と勝手に感じるほどベストマッチです!(一人で興奮してすいません・・)
先日レポートした網状星雲も、同じく超新星残骸でした。両方とも、フォーサーズだとモザイク合成無しでは撮れなかった対象です。他にも、55FL+0.8xDGQでしか撮れない対象がたくさんあるので、うれしい悲鳴です(笑)
今回特にアピールされているように、55FL+0.8xDGQ+フルサイズは、とても魅力的です(D810Aやフルサイズ冷却CCDが欲しいところですが・・)でも、見落としていけないのは、小さいフォーマットのカメラしか持っていない人にも、とても魅力的です!トリミングされることにより周辺減光はほとんど無し!最周辺まで完璧な星像!これまで諦めていた大きな対象が撮影できる!と言うように魅力満載です!
今回の作例に関してです。あくまで速報なので、露出時間は15分x11枚=2時間45分です。普通の対象であれば、結構な露出時間ですが、SH2-240だとまだまだ足りません・・それでも55FL+0.8xDGQのおかげで、複雑なフィラメントがそれなりに描写できました。
次回は、Hαをさらに撮り増ししカラーも撮影し、CP+用の大パネル用の作品にバージョンアップする予定です。さらに、55FLで2台同時撮影する方法などに関してもレポートする予定です。ぜひ、楽しみにしておいてください。以上、よろしくお願いします。
<中川コメント>
この画像を弊社のS嬢が見て、「スゴーイ」と歓声をあげていました。モノクロなのにインパクトがあったようです。これはぜひカラーで見てみたいですね。中西さんも指摘されているように、フルサイズ以外のフォーマットでも魅力のあるレンズだと思います。私も週末はマイクロフォーサーズでも楽しみたいと考えています。
BORG67FL+NEX6ボデー 撮影:倉橋和久様
<撮影者のコメント>
1年以上ネットの地図で研究してたロケです。こうも上手く撮影できるとは。この撮影のためにこそ、解像感の高いBORGが必須でした。
BORG67FL+NEX6ボデー 撮影:倉橋和久様
<撮影者のコメント>
このショットは実は若干ピントがボケてます。なぜか?地図でみると列車の先頭と最後で約100mの距離差があります。ピントはもう少し手前100mほどでピークになるよう合わせていました。この列車は向こう側に進んでいるので、レンズから離れる都度、ピントがずれていきます。左手は・・・忘れた三脚への固定金具の代用で、ヘリコイドが繰れませんでした。
BORG67FL+NEX6ボデー 撮影:倉橋和久様
<撮影者のコメント>
北海道新幹線開業用に、函館~新幹線の駅を結ぶシャトル列車が札幌方面へ送られていきます。実は、列車までの距離は2000mあります。海水面からの蒸発が、若干空気の揺らぎを起こしているのか、拡大すると直線がガタガタに見えます。安定するのは夏場でしょうか?
<撮影者の総合コメント>
トミーテックの皆様。ご無沙汰してます。半年以上BORGをサボっておりました。昨今、500mm以上のズームが相次いで発売され、アベノミクス?の影響もあり購入しても構わないかな?などと不埒軟弱な思考に陥りがちでした。
東京で木枯らしが吹いた10月24~25日、函館噴火湾で1年ぶりのテッチャン撮影に67FLと71FLを持参。私にどれだけハンドリング能力が残っているか、が成果で判ります。
片や電子接点で情報授受も制御も可能な市販ズーム。かなりな確率で誰でも撮影可能。片や電子接点を持たず、所有者のスキルがダイレクトに成果に出る非情?のBORGレンズ。今回はオオボケかましてしまいまして、三脚とアルカ互換クランプを接続するためのレベルアジャスタを忘れてしまいました。おかげで三脚に鏡筒を固定できず片手で保持する有様です。
しかも冷たい北風に混じり、雪虫やら氷雨やらが容赦なく降り注ぐ悪天候。しかしBORGのフローライトはしっかり成果を出してくれました。ISOを高め設定にしているので、ノイズが混じり若干品位は低下してます。が、解像感はバッチリです。今回は加えて新しいロケからの撮影です。ネットではほとんどこのロケ情報は出回っていない筈。レンズから被写体の距離は最短400m、最長2000mです。いずれもGooGleマップで測定しました。この成果確認を見るにつけ「やはりズームは買わなくても問題ない」と納得した次第です。
毎冬年明けに探訪する釧路の丹頂の里。円舞するオジロワシ。これの撮影が楽しみなのです。被写体が俊敏に動くほど、追随は難しいとは思います。が、解決の突破口は何処かにあるはず。それを日々自問自答してフィールドで成果を確認するのが、この撮影の楽しみでもあるのです。
今、200mmの36EDを考えてます。噴火湾を距離1000m程度で俯瞰するには、200mm前後での撮影が広がり感が得られるからです。次回の撮影旅行が楽しみです。
<中川コメント>
倉橋さんの素晴らしい作例からもお分かりの通り、BORGは電車の撮影にも非常に向いています。私も奈良に出かける時はボーグで近鉄電車を撮るのが楽しみの一つになっています。その意味で200mmの焦点距離を持った36EDは非常に使えるレンズです。さらにいうと、55FL+7880はフルサイズが使える200mmなので、さらに楽しみが広がります。※掲載当初、中川のコメントが抜けており、大変失礼致しました。(11/17追記)
P.S.さて大好評の55FL専用レデューサー【7880】ですが、今日もありがたいことに結構なオーダーをいただきました。協栄東京店さんの在庫もあと僅か数個のレベルだそうです。夜の長いこの季節、撮影対象はたくさんあります。まずは晴れ間を縫って撮影が最優先ではないでしょうか?尚、【7880】以外の新製品の発売日等の情報は11月17日(火)に発表予定です。今しばらくお待ちください。
P.S.2 双眼望遠鏡などの開発で有名な松本メガネさんのサイトがリニューアルされました。こちらから。見違えるほどきれいなサイトに生まれ変わりました。素晴らしいです。記事の中にBORG77EDIIを双眼望遠鏡にされた記事が目を引きましたのでご紹介いたします。この世界も深い沼が待っています。軽くて鏡筒の長さの調整が楽なBORGは双眼望遠鏡にも向いています。
P.S.3 週末は1か月ぶりの休みです。16日(月)も代休をいただき、2泊3日で奈良に行ってきます。55FL+【7880】で古都の秋を撮影してくる予定です。雨の奈良も最高なので、作例を楽しみに待っていて下さい。よって16日(月)の本ブログの更新はありません。ご了承ください。今日もBORG開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。