ツミ2態 2015年5月17日撮影 BORG67FL(直焦点)+7758+7861+ペンタックスK3ボデー ISO1600 撮影:笠井高明様
<撮影者のコメント>
昨年末から新製品ラッシュで、望遠鏡色でBORGの特徴である白シリーズが廃版になり、白を愛用していた私からすると時代の流れを体感し少しセンチメンタルな気持ちになります。しかし60Φ鏡筒シリーズのヘリコイドが発売された頃から、黒鏡筒へのシフトは徐々に始まっていたんでしょうね。
MFで中川師匠にお会いするといつもダブルヘリコイドをお使いになっていて、私はミニミニドロチューブで近接撮影に対応しました。Wヘリコイドは操作性が良いのは承知していましたが、同じ重ねるならM57ヘリコイドDX【7758】の方がピッチが細かく微調に使えるだろうと導入し、67FLで使いだすとその威力が良く分かりました。新製品のM57ヘリコイドDXⅡ【7761】ならもっとそれが体感出来るんでしょう。
焦点距離71FL(400mm)と67FL(300mm)を直焦点撮影で使うと鏡筒長が100mm短くなります。被写界深度は絞りをF:5.6で撮影距離を10mに条件を同じにすると71FLは20mm幅で、67FLは37mmになります。焦点距離の短いレンズは被写界深度が深くなってフォーカス操作が楽になると考えられますが、直焦点撮影のフォーカス操作は鏡筒を無限遠側から前に繰り出す事でフォーカスを合わせますが同じヘリコイドの変化量では鏡筒が短い67FLの方が被写界深度が深く合わせ易い筈なのにフォーカス合わせがシビヤーになります。
乱暴な計算をすると67FLはフォーカス範囲が71FLの3/4になってしまいます。これを補うヘリコイドがピッチが細かいM57ヘリコイドDXⅡ【7761】や各種フォーカサー(MMF‐1など)の出番になりますが、フォーカサーは重量と操作性から、手持ち撮影用の60Φ鏡筒シリーズではM57ヘリコイドDXⅡ【7761】の独壇場になります。
71FLと67FLの例で書きましたが、このWヘリコイドはピッチの違うヘリコイドを使うことで粗調整と微調整用に使え67FLや55FLのような焦点距離が短いレンズの操作も楽になります。私が今回撮影したツミの画像は67FLにM75絞りとM57ヘリコイドLⅡ+M57ヘリコイドDXを使い手持ちで撮影しましたが、絞りを併用して被写界深度を深くしたので操作性は感覚的に71FLとそれ程遜色なく使えましたが新製品のヘリコイドDXⅡを使えばもっと合わせ易くなったのかも知れません。
今日は近所の住宅地にある子供が遊ぶ公園にツミが営巣し巣作りまっただ中で枝折りシーンが想定できるので71FLだと羽を広げると画角からはみ出る恐れがあるので、67FLをメインに71FLを現場で組替えて使ってみました。67FL直焦点だと周辺解像度が気になりますが、野鳥撮影の場合はフローライトレンズの周辺は色収差が無い綺麗なボケ画像として利用できるので気にせず使えることも嬉しいことです。
<中川コメント>
67FLは開放F値がF4.5と明るいので、55FLと同様にピントが浅くなります。そこをカバーするのがM57ヘリコイドDXⅡ【7761】です。今回、笠井さんがお使いのヘリコイドは旧型の【7758】ですが、この【7758】もかなりピッチは細かいです。新製品のM57ヘリコイドDXⅡ【7761】はさらにピッチが細かく、発売以来大好評です。すでに80台近いご注文をいただいています。次回の入荷は明日の予定です。
BORG67FL+M75絞り+7861+ミニミニドロチューブ ペンタックスK3ボデー 撮影:春名大介様
<撮影者のコメント>
中川様、いつもお世話になっております。先日はブログへの写真掲載ありがとうございました。M57ヘリコイドDXⅡ【7761】も先ほど届きました!これからまたBorgを使う幅が広がりそうで楽しみです。今後ともよろしくお願いいたします。今朝、67FLでの接写とM75絞りで案外綺麗な川辺の小さな花がとれました。ひとまず添付させていただきます。これもノートリミングでサイズを応募規定に合わせただけです。
<中川コメント>
67FLのレンズの癖をうまく利用した写真です。非常にうまい67FL利用法ですね。M57ヘリコイドDXⅡ【7761】も入手されたとのことで、さらに面白い写真が撮れそうですね。今後も期待しています。
ラブジョイ彗星と北極星のハートの指輪 BORG77EDⅡ ×0.7 f357mm F4.6 60秒×2 ISO1600 ガイド撮影 Canon EOS Kiss X5
2015/05/27 2:00 星列のみニジミ処理。形がわかりやす向きに回転&トリミング
<撮影者のコメント>
中川さんこんにちは。福島の山内です。すっかり暗くなっているラブジョイ彗星(約7等)ですが、北極星に大接近中です。天の北極に近いので、ミニボーグ固定撮影でもほぼブレずに写せます。北極星さえわかって導入できればいいだけで彗星が見えなくても写真には案外写ります。北極星があるのでピントも合わせやすく、位置もほぼ動かない。一晩中見えるので時間も選ばないとミニボーグで撮る天体写真の入門にはなかなかいい現象だと思いメールしました。
彗星といっても光芒状に写るだけですが(^^;なお眼視でも見えますが、都市部では厳しいかも。http://kanotuno.at.webry.info/201505/article_9.html
<中川コメント>
このハートのリング、私知りませんでした。ニジミ処理が効いていますね。彗星を撮影したことがない人は今回チャンスですよ。晴れていれば、必ず写りそうです。私も体調が回復したら狙ってみたいと思います。
P.S.昨日は39度近い高熱を出してうなされていました。まだ本調子ではありませんが、何とか復活しています。昨日のブログを楽しみにしていた方には大変申し訳ありませんでした。ここのところ、非常に忙しく、体調管理が不十分でした。新製品をはじめとして売れ行きが好調なので、この勢いをそがないように、かつ体調を崩さないように留意しながら頑張る所存です。
P.S.2 入荷情報です。【7901】が入荷しました。次に品切れ情報です。【7315】【7511】が品切れです。詳細は最新在庫情報をご覧ください。今日もBORG開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
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