BORG WORLD 画像作例集

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アオサギ捕食1 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) 等倍トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
今日は趣向を変えて、デジボーグ撮影時の注意点やポイントについて述べてみたいと思います。このカット、私的にはかなりの傑作です。このカットは偶然撮れたものでもありますが、ある程度必然の結果でもあります。今日はその辺を順を追って解説していきましょう。
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アオサギ捕食2 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
【連載記事】BORGの使いこなし方【1】
■その1:BORGのピント合わせのコツについて
<中川コメント>
この画像もそうですが、ピントが合っていることが最大のポイントです。いくらシャープなBORGでもピントが合っていないとシャープなレンズを使う意味がありません。それでは、どうやってピントを合わせるのでしょうか?以下に中川の個人的見解とテクニックを書きます。
●デジボーグに使用するデジカメはミラーレスが圧倒的に有利。
●理由は液晶のピント拡大が出来るので、ピントの追い込みがしやすいため。
●ただ、ミラーレスもメーカーや機種により、向き不向きがある。E-P5+VF4は理想的な組み合わせ。
●EVFのピント合わせのポイントは視度調整と拡大倍率。
●EVFの視度調整は重要。その日の撮影者の体調や時間経過と共に視度が変化。こまめな調整が必要。
●EVFの拡大倍率は高い方が有利。EP-5は14倍に拡大できて有利。X-T1は拡大倍率が低く少々不利。
●視度調整と拡大倍率の選択を誤らなければ、マニュアルフォーカスの止まりモノのピンボケはありえない。
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アオサギ捕食3 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
そうはいっても、「なかなかうまく合わないんだよ、実際」という声が聞こえてきそうですが、もちろん例外はあります。
●同じミラーレスでもEVFの性能に結構差がある。明らかにピントが合わせやすいデジカメがある。
●BORGブログで中川が薦めているデジカメなら間違いない。
●視度調整レンズがうまく機能しないEVFがある。これだといくら合わせても徒労に終わる。
●視度調整には自分の眼の問題、眼鏡やコンタクトの問題も絡んでくる。
●きちんと視度が合い十分な倍率が確保できれば、野鳥の羽毛1本1本でピントが合わせられる。
絞りを併用することにより、被写界深度を稼ぐ方法も有効。BORGの特権。
●次なる問題はブレ対策(手振れと被写体ブレ)とピント合わせのテクニック。
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アオサギ捕食4 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
●被写体ブレ対策は速いシャッターを切るしかない。高感度に強いデジカメが有利。
●E-P5はISO1600でも十分に実用可能な低ノイズ。
●実焦点距離300mmなら1/600秒以下、400mmなら1/800秒以下が被写体ブレ防止の目安。
●手振れはピンボケ最大の敵。最大の対策は高速シャッター。
●被写体ブレと同じく、実焦点距離300mmなら1/600秒以下、400mmなら1/800秒以下が目安。
●オリンパスのボディ内手振れ補正機能は有効。E-P5の場合、EVFの像も安定するのでさらに有利。
●ボディ内手振れ補正のないデジカメの場合は、構え方に工夫する。
●基本は左手でヘリコイド、右手でシャッター。脇を締める。シャッターを押すときは息を止める。
●ボーグではなく、銃を構えているんだ、という感覚でターゲットを逃さないぞという気迫が重要。P4270222XXs2.jpg
アオサギ羽毛超解像1 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) ノートリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
上の画像は容量が大きいですが、ノートリミング。いかに67FL+E-P5の解像度が高いかが分かります。
●E-P5の中川レポートはこちらから。
●ピント合わせのコツは、一言でいうと「繊細であれ!」「神経質になれ!」
●あなたが考えているシビアさの10倍はシビア。
●だから、優秀なEVFと高い拡大率が必要なのだ。
●BORGはシャープな分だけ、ベストフォーカスは1箇所しかない。
●ピントが合うとEVFの拡大画面で身震いするほどの羽毛の微細構造が浮かび上がる。
●その羽毛の1本1本が一番シャープに見えるようにピントを合わせるのだ。
●だから、ピンボケなどありえないのだ。
●ヘリコイドではそのシビアさが出ないという方にはMMF-1LMF-1をご用意。
MMF-1LMF-1でピントを追い込むと、今まで何やっていたんだオレは・・・となる。
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アオサギ羽毛超解像2 BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) ノートリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
上の画像も羽毛の分解が実に美しい。神は細部に宿る。アオサギを普通種として軽くみてはいけない。
●ピントを追い込み、ブレを防いだ先に本当のボーグの世界がある。
●そのためには、楽をしてはいけない。楽をしたい方はボーグに向かないかも?
●その先の別世界を味わうためには、超えるべき壁がある。
●なので、誰でも味わえる世界ではなく、あなただけしか味わえない世界かもしれないのだ。
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カルガモ BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
カルガモもBORGにかかると普通種として見過ごすわけにはいかなくなります。上の画像も眼の横に小さな虫が居るのが分かります。
●EVF上で上の画像と同じレベルの画像が見えるので、モチベーションが嫌でも上がるのだ。
●カルガモを見かけない日はないはず。となれば毎日ハズレなしで楽しむことが出来るカモ?
●普通種で楽しむことが出来ればピントの練習もし放題。すぐに慣れるカモ?
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カルガモ BORG67FL(直焦点)+絞りM57【7057】+オリンパスE-P5ボデー(VF4付) トリミング 2014/04/27 撮影:中川昇
<中川コメント>
●本当にピントが合っているかどうかは眼に写る太陽像が真円かどうかで分かる。
●カルガモがきちんと撮れないようでは何を撮ってもダメ。
●カルガモに始まりカルガモに終わる。
●カルガモを卒業すれば、その先に至福の高解像度画像が待っている。焦らず基本から。

<今回のまとめ>
ようやく、第1回のBORGの使い方のコツ的な情報を発信することが出来ました。最初はいかに普遍的な内容にするかに悩みましたが、かえって分かりにくくなるので、思い切って「中川はどうしているのか?」「中川はどう考えているのか?」という視点に切り替えました。思いっ切り、個人視点ですが、かえって分かりやすくなったのではないか?と自負しています。中川の野鳥撮影の経験年数はわずか14年、天体の40年に比べればひよっこですが、参考にしていただければ幸いです。次回は「MFか?AFか?」もしくは「オリンパスE-P5を使いこなす」というテーマを考えていますが、変更するかもしれません。このコーナーに関するご意見、ご要望もお寄せください。

 <主なBORG販売店ご紹介>~2014GWはBORGに始まりBORGに終わる。
協栄産業東京店:国内最大の望遠鏡ショップ。在庫豊富。GW中5月4日以外営業中!
協栄産業大阪店:西日本最大の望遠鏡ショップ。在庫豊富。GW中5月4日以外営業中!
バーダーショップフジノ:バーダーの藤野さんのアドバイスが頼りになります。在庫豊富。5月2~5日休業。
ホビーズワールド:野鳥専門店。GW中5月6日以外営業中!
アイベル:中部地方最大の販売店。GW中5月6日以外営業中!
●ヨドバシカメラ秋葉原店:量販店で唯一BORGコーナーを開設。年中無休。
●その他の販売店の情報はこちら

<各種BORG情報のリンク先ご紹介>~2014GWはBORGに終わりBORGに始まる。
野鳥ユーザーHPリンク集:BORGの野鳥ユーザーのHPやブログのリンク集です。
天体ユーザーHPリンク集:BORGの野鳥ユーザーのHPやブログのリンク集です。
FAQへのリンク:困ったときはまずここを!
ボーグワールドへのリンク:BORGの使い方や組み立て方等の疑問が氷解するかも?
オリンパスPEN+BORGの連載記事:オリンパスのサイトに弊社中川がBORGの連載記事を執筆。
BORGの歴史連載記事へのリンク:全18回の連載記事。これを読めばBORGの歴史が丸分かり。
M42ヘリコイドシステムユーザーHP:M42ヘリコイドシステムの全貌はこのサイトが一番良く分かる。
旧ボーグHPへのリンク:BORGの歴史を知れば知るほど、システムへの理解が進みます。

<参考:最近、中川がお気に入りのブログ集>

http://nijikarasu.cocolog-nifty.com/blog/

http://blog.goo.ne.jp/morinoaoba

http://www.bird-life.jp/

http://pharmafrontier.blog44.fc2.com/

http://blogs.yahoo.co.jp/minatuthan

 

P.S.GW前半は3連勤でしたが、楽しい充実した3連勤でした。今日も市販の超望遠レンズを持っているが、ネットでBORG125SDの凄まじい描写を見てしまい、どうしても125SDが欲しくなってしまった、という方から電話がありました。こういう電話をされる方は、頭が柔らかく、話していても楽しくて、ついつい長話をしてしまいます。先入観がなく、いいものはいいと評価できる方で、BORG向きの方といえます。まさに違いの分かる男です。それにしても、最近、BORGへの認識が大きく変化していることを実感します。やりがいと同時に責任も感じます。

P.S.2 明日から本当のGWです。天気も良さそうなので、二次試作品の90FL、コ・ボーグ36ED、67FL、引伸ばしレンズ等を持参して撮影小旅行に出かける予定です。今日も販売店様から多くのご注文が入っており、BORGユーザー様も相当盛り上がっているようです。良いGWウィーク後半戦をお迎えください。今日もBORG開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。次回は5月7日の更新予定です。

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