BORG WORLD 画像作例集

36ED(太陽全景).jpg

太陽面全体像:D5フィルター+BORG36ED+イメージングソースモノクロWEBカメラ 撮影:中西直樹様 

36ED(太陽拡大).jpg

太陽面拡大像:D5フィルター+BORG36ED+SD-1X+イメージングソースモノクロWEBカメラ 撮影:中西直樹様 

36ED(太陽全景仕様).jpg

太陽面全景撮影機材:フィルターBOXn(D5フィルター内蔵) + M57→M42変換 + 36ED  + M42ヘリコイド + M42ヘリコイドL +M42→M57変換 + DZ-2 + ミニミニドローチューブ + SD-1X(Aのみ) + コンパクトエクステンダーメタル  + イメージングソースモノクロWEBカメラ

36ED(太陽拡大仕様).jpg拡大撮影機材:フィルターBOXn(D5フィルター内蔵) + M57→M42変換 + 36ED + M42ヘリコイド + M42ヘリコイドL + M42→M57変換 + DZ-2  + ミニミニドローチューブ + SD-1X(ペンタックスOr5内蔵)  + M57→M36.4変換 + 31.7アイピースアダプタ + イメージングソースモノクロWEBカメラ

<撮影者のコメント>
こんにちは、中川さん。中西です。BORG36EDの第五弾レポート、太陽編です。5/12に、やっと晴れて太陽が撮影できました。ちょうど、比較的大きな黒点もでてきました。まだ端にあるので、白斑も比較的よく分かります。

まず、全景撮影では、いつものコンパクトエクステンダーメタルを使用しました。このエクステンダーは本来、眼視用で、広いイメージサークルでは周辺が流れてしまいますが、中心部は異常に(笑)シャープです(もちろん、WEBカメラ程度のイメージングサークルでは周辺も全く問題ありません。ちなみに先日、天文ガイドで最優秀に選んでいただいた月の作品でも使用していました)

焦点距離は、200 * 2.2 = 440mmですが、素晴らしい写りです!お手軽ズームレンズに、無理やり2倍テレコンをつけて撮影したら、どんな写りになるかは、だいたい想像つきますが・・・。ピクセル等倍では、36EDと比較にもならないと思います。

ちなみに、D5フィルターがついていること以外は、基本的に先日撮影した土星と同じ光学系です。天体写真に関して、まだご存じない方は、先日の土星を見て、「結構ぼけているんじゃない」と思われた方がおられるかもしれません。しかし、実際に惑星を撮影したことがある方はご理解いただけると思いますが、440mmでは、まさに豆粒のようにしか写りません。この時の土星も、ソフトで補間しつつ、かなり拡大しています。普通、惑星の撮影は最低でも数千mm、場合によっては1万mm以上の焦点距離が必要です。つまり36EDは、焦点距離が一桁違うのに、きちんと土星の環も本体の模様も写るのです。 フィルムの時代なら、15cm級くらいの写真ではないでしょうか?(もちろん、互いのシーイングにもよりますが・・・)

正直、2.2倍のコンパクトエクステンダーでは、36EDの能力をまだまだ引き出しきれていません。まだまだ拡大できそうです!それで、SD-1Xを使用し、拡大撮影仕様にチェンジです。(これまた簡単に変更できます) せっかくなら、一番短い焦点距離のアイピースで超拡大してみようとペンタックスのOr5mmを選びました。パソコンで最初に黒点の拡大が表示された時、一瞬ですが「あれ?89EDを、今ベランダに出したんだっけ?」と思うほどの拡大率です(というか、もっともっと大きい・・・)。

あらためて計算すると概算で何と2800mmにもなっていました。計算方法は下記のとおりです。
        倍率:200 / 5 = 40倍
        アイピースからCCDまでの距離(見えないのでだいたいですが):70mm程度
            ※ミラーレスなどで、アイピースと映像素子までの距離を近づけると拡大率は低くなる
        合成焦点距離:40 * 70 = 2800mm
        F値:2800 / 36 = 77

もちろん、これはフルサイズ時の画角なので、1/2インチCCDに換算すると凄いことになります。これはこれで迫力があって、とっても楽しいですが、シーイングも良くなく、ドーズの限界値も超えているようで、明らかにやりすぎました。(正直、1000mmを超えてくると、シーイングの良し悪しによって写りが劇的に変わります)シーイングがよければ、Borgでいうと、UW9(1555mm相当)やUW15(933mm相当)くらいがおもしろそうでしょうか?(手元にないので検証できませんが、ワイドアイピースなので、周辺まで画質もよさそうですね)

いずれにしても、アイピースを変えたり、SD-1Xの可変機構で、カメラとの距離を変えたり自在に拡大率を変更できますので、本格的に拡大撮影に挑戦してみたい方にはぜひSD-1Xをお勧めしたいと思います。ただ、正直、36EDとは思えないほど、大きくなってしまいました
でも、これはこれで、かなりかっこよく、個人的には、とても好きです(いずれにしても、ここまで拡大すると三脚は必須なので・・・)。

もちろん、せっかくの36EDなので、コンパクトさを追及するのも面白そうです。いずれ、専用フードがでて、フードにフィルターが直接つくようになると思います。また、M42システムの三脚台座もいずれ出るでしょう。あと、撮影フォーマットによっては、M42ヘリコイドをさらに小さなヘリコイドに変更することもできるでしょう。つまり、Borgなので、好みに応じて何とでもなるということです(こうして、楽しいBorg沼に、どっぷりと、はまっていくのです・・・)。

先ほどの、がっちりしたシステムが個人的に好きだと言いましたが、こちらのコンパクトなシステムも、完成させると、やはりカッコよくて、気に入ってしまうのでしょうね(笑)。それにしても、こんなに小さな望遠鏡で、シーイングの影響をまともに受けてしまうものなど、世界に他にあるのかと真剣に考えてしまいます。それだけでも36EDには夢を感じるのです!

とっても小さい36EDの対物レンズで、いったいどこまで写るのか?
36EDの限界に挑戦するには拡大撮影は、難易度の高さからしても、もってこいの分野だと思います。よいシーイングに恵まれ、きちんと撮影を行なえば、素晴らしい作品が撮れること間違い無しです。作品完成後、モニターやプリントの前で至福の時間をすごせます。意味もなく、作品を見ながら時間が過ぎていきますよ(笑)一足早く体験させていただいたこの感覚を、皆さんにも、早く味わっていただきたいです!以上、よろしくお願いします。

<中川コメント>
モニターの中西さんの白熱の36EDレポートがまたまた届きました。中西さん、気合十分のレポートありがとうございます。中西さんに「白熱36ED教室」を開いてもらうと嫌でも盛り上がるでしょうね。さて、今回の太陽面の画像も驚きました。BORGスタッフも「中川さん、これ普通のD5フィルターですよね?特殊な太陽用フィルターが無くてもこんなに写るんですねえ・・・」としきりに感心していました。実は私も最初は、あまりにも太陽面が写りすぎていたので、太陽面専用のフィルターを使用したのかと勘違いしたほどです。

36EDは市場の関心も高いようで、ある販売店からは「中川さん、36EDの情報をリークしすぎですよ。お客さんから価格や発売日等を聞かれまくっていて、返答に困っていますよ。」というお小言を頂戴したほどです。ありがたいことなのですが、現状「発売日は2013年夏、価格もセット内容も未定」としか回答できません。妄想を逞しくしてお待ちいただければ幸いです。いずれにしても、BORG36EDが従来の天体望遠鏡、従来の望遠レンズの概念を変えることは間違いないと思います。おおいに期待してBORGに対する夢を持ち続けていただければ、その夢と期待を開発パワーに変えて画期的新製品を出し続けていきたいと考えています。 

月面(5月14日)s.jpg

月面 BORG77EDII+ニコン1ボデー 撮影: 藤岡昭雄様

<撮影者のコメント>
(株)トミーテック オアシス・ダイレクト 担当:中川昇 さま。先日はアドバイスありがとうございました。いろいろ検討した結果、入門用の77EDⅡセットを購入しました。家に届いてからずっと月面撮影の機会を待っていたのですが、今日、日没後の西の空に現れた月を撮影してみました。カメラはニコン1です。マウントコンバーターFT1を使うと、露出優先のオートで撮影できました。露出のアンダーやオーバーもマルチセレクターで簡単に調節できました。

中川さんが、月面はお手のものとおっしゃるように、ボーグで初めての撮影で添付のような映像を手にすることができ、びっくりしています。ニコンキャプチャーでフォーカスを若干強調しましたが、今まで一眼レフカメラの望遠レンズで経験した苦労はなんだったんだろうかと思いました。条件が良ければ、もっといい写真が撮れるでしょうね。他の被写体も撮影してみたくなりました。先ずは、とりあえず、ご報告とお礼を申し上げます。

<中川コメント>
藤岡様から「市販の望遠レンズでどうしても月が良く撮れない、ボーグなら撮れるだろうか?」というご質問をいただいたので、「ボーグは天体望遠鏡なので月面写真はお手のものですよ。」とお答えしました。その通り、最初の撮影で上の画像が得られました、ということです。嬉しいですね。素直に嬉しい。藤岡さんも嬉しい。この「嬉しいの連鎖」こそ、ボーグの目指すところなのです。月面写真なんて、ほとんどの人が人生で1枚も撮影したことがないわけです。恐らく、1000人に1人もいないでしょう。それでは、月面写真がそんなに難しいのか?と言ったらそんなことはないのです。ただ、簡単に撮れるという認識がない、知識がない、道具がない、というだけのことです。学校では教わらないことなので、BORGと出会わないと一生、月面撮影の楽しさを知らずに終わる方もたくさんいることになります。そうならないように、BORGユーザーを増やすことが、その増えた分だけハッピーも増えるということになるわけです。この「ハッピーのお裾分け」こそBORGの真髄があるのです。

★amnesiac-moonさんから、またまたレポートをいただきました。今日は日本人の名前の付いたクレーターの話です。

中川様、お世話になっております、amnesiac-moonです。昨夜はシーイングはイマイチながらも月を撮影できました。安島直円の名のついたクレーターもなんとか写りました。ブログに写真をアップしましたので、よろしければご覧ください。http://amnesi3.exblog.jp/20492531/

※もう一つ、Asada(麻田剛立)という小さなクレーターも近くにあるのですがシーイングが良くなかったので写りませんでした。17日には月面Xもありますし、晴れてくれることを祈るばかりです。それでは失礼します。

P.S.太陽と月面と土星が面白いです。天気がよいのでぜひチャレンジしてみてください。中川昇の月面の撮影方法はこちら中川昇の太陽面の撮影方法はこちらからです。今日も、BORG開発者ブログをご覧いただきありがとうございます。

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