青春の思い出を乗せて走った、修学旅行用電車の『155系』が、
いよいよ12月23日に発売です!
今回は、製品の概要とクハ155形の特徴をご紹介いたします。
2011.12.22
155系は、1959(昭和34)年に登場した修学旅行用電車です。戦後期において、混雑を極めた修学旅行の輸送事情を改善するために投入された同系は、東京・京阪神地区の中学生の修学旅行(学臨)に対応すべく、東京地区用が田町電車区に、京阪神地区用が宮原電車区に12両ずつ各1編成が配置され、両地域間を結びました。愛称は、公募により田町車は「ひので」、宮原車は「きぼう」と決まり、塗色についても同じく公募により、朱色3号と黄色1号の鮮やかなツートンカラーが専用塗色として採用されました。基本構造は153系に準じており、編成は定員減やコストを抑えるため、先頭車を極力減らしながらも、予備編成がないことを考慮して4両単位で効率よく検修ができるように、両端が先頭車の4両(1ユニット)と、片方を中間車サハ155形とした4両(1ユニット)で組成されていました。車内は、学校関係者の要望を随所に反映させた作りとなっており、修学旅行の輸送事情は格段に向上しました。性能・車内設備ともに充実した同系は、好評を得て後に増備され、最盛期には最大16両で運転されました。さらにオフシーズンには、臨時急行としても運用されるなど、修学旅行列車以外でも急行形電車並みの性能を発揮して幅広く活躍しました。
製品は、155系の初期グループをプロトタイプとし、同系の中京地区版として登場した159系に合わせて塗色が変更され、朱色3号と黄色5号のツートンカラーをまとった姿を再現しました。ラインナップは、両端部が先頭車の4両基本セットと片端部が中間車サハ155形である4両増結セットの2種類で、いずれもモーター付としています。また、ヘッドマークは「ひので」と「きぼう」、前面種別幕は「修学旅行」と「臨時」が付属し、お好みに合わせてお楽しみいただけます。
155系は、トンネル断面の小さな中央本線などでも運転が可能なように、屋根が低くなっています。153系をベースに設計され、先頭車の前面部はクハ153形低運転台車のデザインを踏襲していますが、低屋根構造により、イメージが大きく異なっています。実際に並べてみると、屋根に丸みがあるクハ153形(写真右)に対して、クハ155形(写真左)の屋根が平面的であることがお分かりいただけると思います。製品では、この平らなフォルムが特徴の155系を細部まで的確に再現しています。 また、ヘッドライトには、発売中の『153系』から採用している「
KMヘッド(R)
」を装備しています。ご覧の通り、消灯時でもヘッドライトが銀色に見える作りとし、より実車の雰囲気に近づけています。
クハ155形は、コストを抑えるためにスカートが装備されておらず、連結器の両脇付近にある配管類がむき出しになっています。製品では、その特徴的な配管類を別パーツで再現しました。装着済みのスノープロウ(取りはずし可能)や、別パーツ化されたジャンパ栓とも相まって、実感的な足回りとなっています。
また、貫通扉の渡り板は取り付け済みとしていますが、前項の写真のように付属の幌枠パーツと取り替えることが可能です。同形を編成中間部に組み込む際や、幌枠付の先頭車を再現する際にご活用ください。
今回のHO情報室が、本年最後の更新となります。
1年間のご愛顧ありがとうございました。
新年第1弾となる次回も『155系』の見どころをご紹介いたします。
どうぞお楽しみに!
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