BORG WORLD 画像作例集
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3枚共通撮影機材:BORG 77EDII + Nikon マウントアダプターFT-1 + Nikon 1 J1 ISO 400 , 1/100s (地球照を撮影したものは1.6s) 撮影:荒明様 撮影地:北海道余市郡余市町

<撮影者のコメント>
北海道の札幌市青少年科学館に勤務している荒明と申します。金星食は全国的に天候があまり良くない予報でしたが、私は北海道余市郡余市町という場所まで遠征し撮影することができました。それほど雲に邪魔されることなく撮影することができました。潜入時少し雲があったことと、ピントが若干甘かったかもしれないという点が残念です。札幌では潜入の様子は見られなかったようです。PS ナノトラッカー用にアングルプレート35を知り合いのお店に注文しました。

<中川コメント>
今回の投稿画像でダントツ一番の写りがこの荒明様の画像です。投稿規程もきちんと守っていただき、大変ありがたいです。普段からきちんと丁寧に撮影されていることがよく分かる、お手本となる素晴らしい画像だと思います。さすがは、札幌市青少年科学館に勤務されているだけあります。

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金星食の連続写真 FZ-48にて撮影 撮影:丸山健一郎様 撮影地:奈良県葛城市
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金星食出現直後 BORG76ED+G1 撮影:丸山健一郎様 撮影地:奈良県葛城市

<撮影者のコメント>
先日は金星の太陽面通過の写真をブログに掲載いただき、ありがとうございました。さて、天気が悪くダメもとで観察に出かけた金星食ですが、運良く雲の切れ間から観望することができました。食の入りは、BORGでは撮影できなかったのですが、コンパクトデジカメ(パナソニックFZ-48)で撮影したものを添付します。金星食直後の欠けた月に寄り添う金星の写真はBORG76EDとG1の組み合わせでの撮影です。ほんの一瞬の撮影チャンスでしたので、露出はいまいち調整しきれませんでした。周囲で稲光が閃光を放っている中での天体観察は初めてでした。
♪丸山健一郎 
♪音楽 MySpace: http://www.myspace.com/jkpersimmons
♪橿原市昆虫館友の会 http://kmal.hp.infoseek.co.jp/insect/
★生物多様性かんさい http://sites.google.com/site/kansaibiod/

<中川コメント>
奈良でも晴れたところはあったのですね。丸山さんの粘り勝ちですね。私は豪雨で完全に諦めてしまいました。貴重な画像です。

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金星食出現直後  BORG77EDII+1.4×テレコンバーターDG【7214】、CANON EOS60D、ISO1600、1/125、CANON Digital Photo Professional で現像後16bit Tiffで書き出し、PhotoShop Elementsにてトリミング、シャープ処理など 撮影地:沖縄県国頭郡 撮影者:ゴージン様

<撮影者のコメント>
中川さん、今晩は。先日の金星食につき報告いたします。この日は家族と共に、沖縄旅行中。雲行きが怪しいながらも、「ええいっ、どうせダメもと」と家人をホテルに置き、夜中の1時過ぎに本島最北端の辺戸岬へと車を走らせました。現場に着くと、セッティング中の同好の方を発見。何と鏡筒は私と同じ77EDII。ある意味最果ての地(失礼!)で同じ機材を持つ方と会うのも何かの縁であります。お話を伺うと埼玉県からこのために来られたそう。私なぞ比べくもない、大変に経験豊富な方でした。

お話を伺いながら時を待っていましたが、小雨と強い風が立ち起こり始め、その東側だけに大きな雲が。当地では低い高度になるので、気を揉みました。不安的中。潜入から出現までの10分程度のみ、雲に阻まれてしまいました。とは言え、雲の向こうでしたが、何とか出現の様子などは見ることができました。状況が急変する中で、露出やピントなどを合わせ切らずに、満足な写真は撮れませんでしたが、このような現象をこの目で見ることができ、大変感激の体験となりました。
追伸
興奮のため、食中かどうかも明確に覚えていませんが、北方面からエリダヌス座付近に「ドンッ」という音と共に現れた、驚くような大火球を目撃しました。真っ直ぐの流星痕もしばらく残っていました。感覚値ですが、金星はおろか三日月くらいの明るさに感じました。詳しい調査を待ちたいと思いますが、こちらも大変貴重な体験をしました。あぁビックリした。

<中川コメント>
沖縄も雲が出たのですね。今日のブログの最後にも書きますが、天気の問題は死活問題ですね。しかし、沖縄でBORGユーザーに出会うとは凄い偶然ですね。いった甲斐がありましたね。

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金星食出現の連続写真 BORG71FL+7214+E-PL1 撮影:山崎四明様 撮影地:横浜市

<撮影者のコメント>
中川様、充実の夏休みをお過ごしのこととおもいます。今回ばかりは家の中だけの撮影になりましたが、潜入時は曇りで駄目でしたが、 奇跡的(よくありますね!)に出現の5分間は雲間に月が顔を覗かせてくれましたので、金星が出現の瞬間から完全に姿を現すまでを雲越しに撮影できました。 数少ない貴重な映像ですので連続して並べてみました。 分りやすいように軽く地球照の部分を画像処理で表現してあります。

<中川コメント>
山崎さんの強運はここでも生きていましたか!横浜でも見れたのですね。やはり粘り勝ちですね。素晴らしいです。

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 【写真データ】■共通 BORG45ED PENTAX・XL14 SONY W-300(デジスコドットコムアダプタ使用) 三脚:MANFLOT055BC  ナノトラ+アングルプレート35 03h36m10s 1/4s ISO200 撮影:田代 裕三様 撮影地:東京都 

<撮影者のコメント>
田代です。金星食の潜入は厚い雲で全くだめ。出現は、予定時刻に「このあたりは雲が薄そうだ」と向けた直後にそこに月と金星が現れ、撮影することができました。時計を合わせ忘れていたので撮影データは68秒遅れており、補正すると出現途上の時刻のものもあるようですが、強風にもあおられ、月の模様も金星の形もわかりません。それでも、少しでも見られたというので送ります。
 
購入したばかりのナノトラでしたが、雲の合間から見えたり見えなかったりと、追尾の 精度もわからず、また強風で「通常の使用」での強度も十分評価できません でしたが、気軽に使えるという意味では非常に良い買い物でした。南向きのベランダからは北極星が見えず、また、床が排水のために傾いているため、プレートに水準器を貼り付けました。この水準器を見て三脚の足で水平を調整し、地図で確認して真南の目標にしている送電鉄塔にプレートの側面を使って方位を合わせています。
 
なお、まだ使っていませんが、CD-1用の極望をつけた写真も送ります。これで長焦点撮影がどこまでできるか、やってみます。あと、モード切替はやってみると簡単ですが、ランプ点滅との関係がわからないので、説明書きをコピーして電池蓋に貼っています。キャノンの充電器のように、★ -  (月の絵) --  (太陽の絵)---    50X ー のような絵でも描けば格好いいかと思います。また、非常に小型で持ち運びやすいですが、それだけにコントロールボックスのメインスイッチは、荷物の中で誤って押されやすいプッシュボタンではない方が良いかと思いました。ただ、全体には非常にスマートで気に入っています。では、また。

<中川コメント>
田代様からは他にも多くの画像を送付いただきましたが、ナノトラ関係の画像は後日掲載したいと思います。機材の画像をみるだけで、田代様がいかに優秀なアイデアマンであるかが良く分かります。アングルプレート35のネジ穴を実にうまく利用されています。あっぱれです。

<中川総合コメント&昨今の天気考>
今回の金星食は私は奈良市内で雨で撃沈しました。京都の南部は凄い豪雨で相当な被害が出たようで、しゃれにならない悪天候です。それでも全国にいらっしゃるBORGユーザー様のお陰で、何とか作例画像集が出来上がりました。感謝いたします。

ところで、この悪天候どう思われますか?年初に「2012年天文現象全部晴れ」の希望的予測を立てては見たものの、結果的には移動撮影をしなかったと仮定したら、「全部NG」になるところでした。これはしゃれになりません。業界にとっても死活問題です。今回の投稿画像のように、粘り強いパワフルな方々は悪条件をものともせず、何とか晴れ間を探して撮影に成功されていますが、これから天体に興味を持とうかという多くの入門者の方にとっては、自宅から気軽に楽しめないと、すぐに他の趣味に浮気してしまわないか?とても心配です。

以前にも書きましたが、私が天文に興味を持った1970年代の前半はもっと天気がよく、ほとんどの天文現象を自宅で楽しむことが出来ました。だからこそ、いまだに興味が続いているわけです。翻って私がもし、この2012年に初めて天文に興味を持ったとして、この悪天候のひどさに天文に興味を持ち続けられたか?というと甚だ疑問です。特に天体望遠鏡を使い続けていたか?というとおそらくNOだと思います。

ここに今天文業界が抱える構造的な問題があると、今回の金星食の悪天候を目の当たりにして痛感した次第です。おそらく、この悪天候は当面続くのでしょう。「土曜日が晴れない、平日は晴れる、満月は晴れる、新月は晴れない、天文現象は曇る」といった1980年代後半から25年以上に渡って続いているこの鉄板法則はそう簡単には崩れないと思います。

となると、「今後、純粋な天体望遠鏡は、ますます売れ行きが悪くなる」と推測せざるを得ません。購入しても晴れないのですからどうしようもありません。例えば、カワセミを撮影しに行って10回に1回しか会えないとしたら、興味は続かないでしょう。飛行機を撮影しに行って飛行機が撮れないということはまずありませんし、鉄道もカーレースも被写体そのものが撮れないということは基本的には無いわけです。ところが、天体撮影はそれがごく普通にある。しかも晴れる確率が年々悪化している。雲が明らかに増えているのです。この事実から目を背けるわけにはいかないと痛感しました。

BORGは以前からこの点が非常に気にかかっていて、天体オンリーではお客様をつなぎとめることが出来ないと判断、野鳥シフトを5年前から図ってきたわけですが、今年の悪天候でその考えが間違っていなかったと確信を持ちました。これから、天体望遠鏡を買われる方に申し上げたいのは、「天体専用の望遠鏡よりも天体以外にも使える汎用性の高い望遠鏡を選んで欲しい」ということです。つまり、「BORGを選んでね」と言いたいわけですが、昨日も猛暑の中、カワセミを撮影に行った所、新規の方も含めて20名近くの方が、カワセミの撮影にいそしんでいるわけです。35度近くの猛暑の中、自分も含めてよくやるねえ、という感じなのですが、それもこれも確実に被写体に会えるからなのです。天体の場合は、被写体は居る訳ですが、雲という邪魔者が介在して思うようにならない、しかもこの雲が年々増えている。しかも、天体撮影を趣味としている方々を悶々とさせる前出の困った鉄板法則が生きている、この事実を踏まえてメーカーとしてどうするか?

天体望遠鏡自体は非常に魅力ある道具で、無くなることは無いと思います。ただ、天体以外にもこういう楽しみ方があるんだよ、望遠の世界は面白いんだよ、カメラ用の望遠レンズも面白いが天体望遠鏡による望遠の世界はもっと面白いんだよ、ということを業界を挙げてアピールする時期かと思います。猛暑の中、悶々とそんな危機感を抱いておりました。ただ、私が所属する星景写真協会は新入会員が激増中で、望遠鏡を使わない星景写真はその気軽さゆえ、裾野が大きく広がっています。ナノトラッカーも大ヒットしています。天体望遠鏡もポタ赤に搭載できる小型軽量の分野は大きな勝算が見込めると思います。その点、ミニボーグはいい線行っているなと最後は自画自賛モードで締めくくりたいと思います。

P.S.今日は昼から休日出勤ですが、投稿画像が予想以上に多く驚きました。そんな中、投稿規程を見直しました。特に投稿枚数制限と容量制限をかけました。あまりにも投稿が多いので、サーバーがパンク寸前です。ご理解ください。詳細はこちらからどうぞ。

P.S.2 アングルプレート35【3135】は、夏季休業中も多くのご注文をいただいております。ありがたいことです。私も奈良で本格的にアングルプレートを使用してみましたが、まずは北極星が見つけやすいこと見つけやすいこと、あらゆる穴から覗けるので、死角がありません。強度も抜群でこんなに使いやすいものは多くの方に使ってもらうべきだと実感しました。BORGユーザーのブログでは、何度かご紹介していますが、こちらが参考になるかと思います。この方は実にうまく機材を使いこなしておられるので、毎回感心するばかりです。
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