BORG WORLD 画像作例集
2011年12月21日 11:38 77EDII,彗星

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ラヴジョイ彗星の尾 2011年12月21日 BORG77EDII+EDレデューサーF4DG【7704】+EOSKISS X2 ISO400 露出1.3秒 撮影:米戸実様(在ニュージーランド) 

<撮影者コメント>
初夏のニュージーランドは乾燥しており、気温が25度でも全く汗をかきません。如何お過ごしでいらっしゃいますか?とうとう77EDⅡの出番がやってまいりました。今朝21日撮影のラヴジョイ彗星の写真をお送りいたします。本日も夜明け前に彗星自動導入を使おうと思ったのですが、もう尾が肉眼で見えておりましたので、そのままファインダー内に収める事が出来ました。あと数日で天文薄明が始まる前に彗星核が昇ってくるようですので、私が1歳の時のクロイツ群彗星である池谷・関彗星の様にたなびいてくれないかと希望しております。もしかしたら南十字の方まで尾が伸びないかと思ったりなんかしております。今回も BORG77EDII+EDレデューサーF4DGを利用させて頂きましたが、もう尾がはみ出ているようです。どうしましょうね。どうぞ宜しくお願い致します。

<中川コメント>
いやあ、これは大変なことになりました。大彗星の出現です。天文業界にいきなりの超追い風が来てしまいました。太陽に接近して消えるかも?と心配されましたが、無事生き延びたようで、池谷・関彗星の再来になるかもしれません。というわけで、ボーグが売れる要素がまた増えてしまいました。日本からどう見えるのか?確認できていない(→厳しいようです)ので何ともいえませんが、この年末年始に南半球に行く予定の方は、絶対に見逃せない大イベントになりそうです。とにかく、すぐにボーグ本体やレデューサーの確保に走ったほうが良さそうです。アストロアーツのサイトにも投稿が来ているようです。

P.S.何度も書きますが、月食の1ヶ月前辺りから天文業界の潮目が急激に変化しました。特に今までと違うなと感じたのは、12月10日の皆既月食が晴れたことです。これにより、今までは天文現象が終わるとピタッと売れ行きが止まっていたのですが、今回は勢いが止まりません。「天気なんて時の運さ」と思われるでしょうが、私は違う見方をしています。ここ20年ほど天文現象は本当に天気に見放されていて、お天気の神様が何かの理由でわざと見せない様にしていたとしか思えないほどの悪天候の連続でした。ところが、12月10日の皆既月食は見事に晴れました。これは「たかが天気、されど天気」で、実に重要な事なのです。お天気の神様がなんらかの理由で「今後は少し宇宙に興味を持つ人間を増やしてやろう」と考えたのではないかと思うのです。地球温暖化、原発事故、大震災、大洪水等々、「大切な地球を守るのも壊すのも人間次第だよ。宇宙的視野を持って対応しなさい。」ということに気が付かせるために神様が宇宙に関心を持つような流れにしているのではないか?と感じるのです。これだけ取ると完全に宗教の世界ですが、恐らく「そう捉えよ」ということなのだと思います。

P.S.2 先日紹介した1974年~1975年の星日記を見ていると、ほとんど毎晩晴れている印象です。当然ですが、晴れれば星を見ますから興味が持続します。その流れが復活すれば、2012年5月の金環日食も6月の金星日面通過も8月の金星食も11月の皆既日食も大丈夫でしょう。そうすれば、「宇宙ってこんなに面白いんだ」と気が付く人が増えるでしょう。世の中変わるはずです。私がここのところ物凄くワクワクしているのは、私が天文に興味を持ち始めた1970年代前半の雰囲気に近いにおいを感じるのです。あのころは、1970年ベネット彗星、1971年火星大接近、1972年ジャコビニ流星群、1973年コホーテク彗星、1974年皆既月食、1975年日本人による新彗星発見ラッシュ、1976年ウエスト彗星、いずれの現象も天気に恵まれて見事に楽しむことが出来ました。その流れが2012年に復活するのでは?と期待しています。その時に重要なことが、入門者を排除しない姿勢だと思うのです。業界関係者の皆さん、よろしくお願いします。 

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