photo title

「サンライズエクスプレス」として活躍する
特急寝台電車『285系』がいよいよ始動します。
第1回目の今回は、実車と製品構成をご紹介いたします。
2014.09.12up

photo

 285系は、1998(平成10)年に登場した特急寝台電車です。利用者のニーズに合わせた新しい寝台列車を目指すと共に、客車中心で運行される寝台列車の運用効率の向上やスピードアップを図るため、JR西日本とJR東海の共同開発により誕生しました。新時代を築く寝台列車とするべく、木目調で安らぎ感のある内装や2階建て構造、個室中心の客室構成を採用し、快適な乗り心地と空間を実現するため、JRと車両メーカー、住宅メーカーが協力して設計を行いました。外観は、"夜"をイメージした「ブルートレイン」に対して"朝"をイメージし、赤とベージュをメインにゴールドのラインを配したカラーリングを施し、「サンライズエクスプレス」の愛称が付けられています。編成は7両で1編成を組成し、合計5編成が製造されました。そのうち、第1〜第3編成がJR西日本所属の0番代、第4・第5編成がJR東海所属の3000番代となっています。また、電動車のモハネ285形0・3000番代とモハネ285形200・3200番代に搭載される主制御器には、三菱製と東芝製の2タイプがあり、各編成で床下機器に形状の違いが見られます。数々の新機軸を盛り込んだ同系は、相次いでブルートレインが廃止される中でも好評を博し、現在唯一の東京駅発着の寝台特急として「サンライズ瀬戸」が東京〜高松間、「サンライズ出雲」が東京〜出雲市間を結んでおり、東京〜岡山間は併結された14両編成で運転されています。
 製品では、全5編成をいずれも再現できるよう、同一形式内で差異が生じているモハネ285形の床下機器を作り分け、そのタイプによって4両基本セットのAとB、3両増結セットのAとBに振り分けた4種類をラインナップいたします。基本セットには先頭車2両の他、サハネ285形200・3200番代とモハネ285形0・3000番代、増結セットにはサロハネ285形0・3000番代、モハネ285形200・3200番代、サハネ285形0・3000番代をまとめ、基本・増結セットAはモハネ285形の主制御器が三菱製タイプ、基本・増結セットBは東芝製タイプを搭載しています。これらのセットを組み合わせることで、お好みの編成を再現してお楽しみいただけます。各編成ごとのセットの組み合わせは、下の表をご参照ください。なお、14両編成の場合は、第1〜第5編成の中からお好みのものを2つご用意ください。

所属 編成 モハネ2850・3000 モハネ285200・3200
JR西日本
(0番代)
第1編成 基本セットB 増結セットA
photo
第2編成 基本セットA 増結セットA
photo
第3編成 基本セットA 増結セットB
photo
JR東海
(3000番代)
第4編成 基本セットA 増結セットA
photo
第5編成 基本セットB 増結セットB
photo
photoCAD画像をご覧ください。285系の先頭車は、国鉄時代に登場した同じ特急寝台電車の583系で採用された、貫通式の高運転台というスタイルを踏襲していますが、そのフォルムは曲線が織りなすスマートなものへと進化を遂げています。一見凹凸のないあっさりしたイメージですが、下部のライト周りの膨らみや運転席の側窓の独特な形状、前方に張り出したスカートなど、複雑な曲線で構成されていることが分かります。模型の仕上がりを大きく左右する造形は、実車を徹底的に研究し、設計に反映しています。右の写真は、開発過程で確認用に製作したモックアップです。CAD図だけではイメージが沸きにくい細かな部分の造形がお分かりいただけるのではないでしょうか。今後も検討と修正を繰り返しながら完成形に近づけてまいりますので、どうぞご期待ください。
特徴的な外観と多彩な設備で見どころたっぷりの285系。
製品も実車に負けじとこだわり満載です。
次回の情報室もお楽しみに! 
[進む]
Copyright. 2014. TOMYTEC