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小田急ロマンスカーの主役、50000形VSE。
今回は、実車紹介と共に製品概要をご紹介いたします。
2016.12.02.up

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 小田急電鉄は、東京都と神奈川県下において、新宿〜小田原間の小田原線を始めとする3路線を営業する私鉄です。新宿から箱根や江ノ島方面に有料特急を走らせており、特急車両・列車は総称して「ロマンスカー」と呼ばれています。ロマンスカーは、1957(昭和32)年に初代となる3000形SE(Super Express)が登場し、連接構造やバーミリオン・オレンジをまとった車体色など、その礎を築きました。続いて1963(昭和38)年には、展望席を設けた3100形NSE(New Super Express)が登場し、人気を博したことで「ロマンスカー」=「展望席」というイメージが定着しました。その後、用途やニーズに合わせて2階建て車両や分割・併合可能な展望席のないタイプも登場し、現在まで8代が登場しています。
 50000形VSEは、2005(平成17)年に営業運転を開始した7代目にあたるロマンスカーです。展望席付では先代となる10000形HiSEの置き換えと、「箱根の旅」の魅力を高める観光輸送に特化した車両として開発されました。"VSE"とは、Vault Super Expressの略です。同形は、ロマンスカー伝統の展望席と連接構造を受け継ぎながら、数々の新機軸も採用しています。また、デザインも外観は、シルキーホワイトを基調に初代3000形SEから採用されたバーミリオン・オレンジと同色の帯(バーミリオン・ストリーム)を施しています。内装は暖かみのある木目調をメインにアルミ、テキスタイル、ガラスクロスなど多彩な材料を組み合わせ、住空間のような落ち着いた雰囲気を演出しています。斬新なデザインと伝統が融合した同形は小田急電鉄のシンボル的な存在となっています。
 製品ではこの50000形VSEを、通常品で5両基本セットと5両増結セット、限定品で室内灯を取り付け済とした10両フルセットを発売いたします。
photo 50000形VSEは連接構造となっており、これは初代3000形SEから受け継ぐものです。台車の数を削減でき、軽量化が図れることや、揺れが大きいオーバーハング部(車体の台車からのはみ出し部分)がない点、走行横圧の減少などの利点に着目して採用されました。3000形SEとこれまでの展望席付ロマンスカーでは標準仕様となっています。その連結面には外幌が付いており、転落防止や連接台車機構の目隠しを兼ねて編成の一体感を演出しています。登場時は車体色でしたが、後にグレーへ変更されています。
 製品では、外幌をプラ素材でバネ機能を持たせるように柔軟性を持たせた構造とし、カーブで幌どうしが当たっても走行に支障をきたさないようにしました。模型でも編成美と曲線通過の機能性の両立にこだわりました。この幌パーツは、グレー成形で再現いたします。
 50000形VSEの座席にも旅を楽しむ工夫が施されています。まず、リクライニング方式は、背もたれを倒すと足のくるぶしを支点に座席が背もたれ方向に傾く「アンクルチルトリクライニング機構」によって座り心地の向上が図られています。さらに、座席の角度を窓側へ5°傾けて設置することで、車窓がよく見えるようになっています。
 製品でも実車の雰囲気を大切に、シートをオレンジ色の別パーツで再現し、窓側に傾けて配置しています。
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優美な外観と雰囲気を漂わせる魅惑の50000形VSE。
模型も見どころいっぱいです。
次回の情報室も、どうぞお楽しみに!
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