小田急電鉄は、東京都と神奈川県下において、新宿〜小田原間の小田原線を始めとする3路線を営業する私鉄です。新宿から箱根や江ノ島方面に有料特急を走らせており、特急車両・列車は総称して「ロマンスカー」と呼ばれています。ロマンスカーは、1957(昭和32)年に初代となる3000形SE(Super Express)が登場し、連接構造やバーミリオン・オレンジをまとった車体色など、その礎を築きました。続いて1963(昭和38)年には、展望席を設けた3100形NSE(New Super Express)が登場し、人気を博したことで「ロマンスカー」=「展望席」というイメージが定着しました。その後、用途やニーズに合わせて2階建て車両や分割・併合可能な展望席のないタイプも登場し、現在まで8代が登場しています。
50000形VSEは、2005(平成17)年に営業運転を開始した7代目にあたるロマンスカーです。展望席付では先代となる10000形HiSEの置き換えと、「箱根の旅」の魅力を高める観光輸送に特化した車両として開発されました。"VSE"とは、Vault Super Expressの略です。同形は、ロマンスカー伝統の展望席と連接構造を受け継ぎながら、数々の新機軸も採用しています。また、デザインも外観は、シルキーホワイトを基調に初代3000形SEから採用されたバーミリオン・オレンジと同色の帯(バーミリオン・ストリーム)を施しています。内装は暖かみのある木目調をメインにアルミ、テキスタイル、ガラスクロスなど多彩な材料を組み合わせ、住空間のような落ち着いた雰囲気を演出しています。斬新なデザインと伝統が融合した同形は小田急電鉄のシンボル的な存在となっています。
製品ではこの50000形VSEを、通常品で5両基本セットと5両増結セット、限定品で室内灯を取り付け済とした10両フルセットを発売いたします。