photo title

信越本線のエキスパート『EF62形』が新登場です!
今回は、製品の特徴を実車紹介を交えてご紹介いたします。
2014.06.26up

photo
 EF62形は、信越本線横川〜軽井沢間の碓氷峠の粘着運転開始に伴い、信越本線全線を直通可能な機関車として、1962(昭和37)年に登場しました。碓氷峠では補機であるEF63形が重連で横川方に連結され、軽井沢方面へ峠を登る場合はEF62形が先頭に、横川方面へ下る場合はEF63形が先頭の3重連となり、力を合わせて通過しました。また、EF62形は碓氷峠専用のEF63形と異なり、軸重制限のある他の区間も走行するため、急勾配に対応しながらも、さまざまな軽量化の工夫がなされています。登場時より長年に渡り、碓氷峠を越える信越本線の旅客列車や貨物列車のけん引に活躍してきましたが、同線の貨物列車廃止や客車列車の減少に伴って国鉄民営化前にほとんどが引退し、JR東日本へは6両のみが引き継がれました。しかし、それらの車両も碓氷峠が廃止された2年後の1999(平成11)年を以て全車引退しました。
 製品では2次形のうち、テールライトの形状が変更された29号機以降をプロトタイプとし、篠ノ井機関区時代の国鉄仕様をスタンダードモデルとプレステージモデルで、JRへ継承され田端機関区に所属した晩年の姿をスタンダードモデルで発売いたします。プレステージモデルは、パンタグラフや各種手すりなどに金属製パーツを使用し、より質感を高めたモデルとしています。 
photo EF62形は碓氷峠通過時の本務機として、補機のEF63形とペアで開発されました。しかし、それぞれの役割や使用条件が異なるため、構造だけでなく外観も大きく異なっています。EF63形(写真左)は、車端衝撃や機器重量に対して十分な強度を持った頑丈な設計とし、車体の歪みに対しても強度を持たせるために、前面窓が金属押さえ式となりました。その結果、厳つく角張った印象になったのに対し、EF62形(写真右)はHゴム支持の前面窓で、丸みを帯びたやさしいイメージとなりました。
 製品でも、EF63形とは印象の異なるEF62形のフォルムを的確に捉え、細部まで実感的に再現しています。
photo3
 EF62形を語る上で欠かせないのが独特の3軸台車、DT124形です。これは、自重の軽量化を図るために採用されたもので、新性能機関車としては唯一のものとなっています。3軸という特殊な構造で、台車の回転軸上に動軸が位置するため、仮想心皿方式を採用し、ボルスタアンカーを介してけん引力を台車から車体に伝える機構としました。また、軽量化の工夫は台枠にも及んでおり、側梁(はり)に強度を持たせることで、中梁の一部を省略した構造となりました。そのため側梁が太くなり、前面部と比較して側面の裾部が下がった形状となり、外観上の特徴の1つとなっています。
 製品では、側面裾部の下がりはもちろん、特徴的な3軸台車をボルスタアンカーから大型のシリンダーに至るまで的確に再現。さらに実車同様の1台車3軸駆動としており、模型の世界でも6軸駆動のF級機関車らしいパワフルな走行がお楽しみいただけます。
信越本線でEF63形と共に活躍したEF62形。
模型でも、圧巻の3重連を再現してみてはいかがでしょうか。
次回の情報室もお楽しみに!
[進む]
Copyright. 2014. TOMYTEC