デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】の使い方を解説します。

デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】の使い方(1)
※写真のカメラ、カメラマウントは本セットには含まれません。

まず、この写真のように組みあがっているかをご確認下さい。
    デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】の組み立て方はこちら
    デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】の組み立て図はこちら(PDF)




デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】の使い方(2)
※写真の鏡筒バンド60φS【7061】と三脚は本セットには含まれません。
※写真では固定ネジを外しています。

<使い方>
  • M57ヘリコイドLII【7860】の固定ネジを緩めます。
    写真では固定ネジを使用せず、外しています。
    →固定ネジは非常に紛失しやすく、ヘリコイドの回転時に邪魔になることがあるので、
    特にヘリコイドを固定する必要が無ければフィールドでは外して使用することをお奨めします。
  • M57ヘリコイドLII【7860】を回転させると、ヘリコイドが伸び縮みしてピントをあわせることができます。
  • 三脚を使用する場合は、鏡筒バンド60φS【7061】を使用してください。

  • ピントが合ったらシャッターを切りましょう。
  • 望遠レンズセットの組み合わせで最短約5m~無限遠までピントが合います。


71FL + 7215 + E-3 (換算1120mmF7.8相当)

この作例で使用している1.4倍テレコンバーターGR【7215】は、【7214】に比べてゴーストが出にくく、イメージサークルが広いためフルサイズでも周辺減光は最小です。

71FLは、ピントが合えば全ボーグ製品の中でもトップレベルの解像力を発揮します。
色収差が極めて少なく、発色も素晴らしいです。
さらなる71FLの作例はこちらこちらから。

<より近距離にピントを合わせるには?>
1.延長筒を足す。
     →延長筒を足すと近距離にピントが合うようになりますが、延長筒を足しすぎると無限遠には合わなくなります。ミニミニドロチューブ【7205】という長さが可変式の延長筒もあります。
2.ヘリコイドを足す。
     →ヘリコイドを足すことでより近距離にピントを合わせることが出来ます(ダブルヘリコイドと呼んでいます)。ダブルヘリコイドについては、お奨め使用法でご紹介します。



<お奨め使用法1>ダブルヘリコイド
ヘリコイド1個の場合。 ダブルヘリコイドの場合。
※写真では固定ネジを外しています。

<ピント合わせのポイント>
  • ボーグのピントは、対物レンズからカメラのセンサーまでの距離がおおよそレンズの焦点距離と同じくらいの長さだと無限遠に合い、それ以上の長さになればなるほど近距離に合うようになっています。例:71FLの場合は、対物レンズの中心~カメラのセンサーまでの距離を約40cmになるように組み合わせれば。ほぼ無限遠に合います。
  • ヘリコイドやミニミニドロチューブ【7205】を最も縮めた状態で無限遠に合うように組み合わせるのがおすすめです。
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<ダブルヘリコイドの効用1>

<ダブルヘリコイドの注意点>
  • ダブルヘリコイドにした場合のデメリットとして、重くなる・高価になるなどが上げられます。
  • また、無限遠にピントを合わせつつ近距離にピントを合わせるためには、足したヘリコイドと同程度の長さの延長筒を抜くなど、全長の調整が必要です。




分割したデジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】のダブルヘリコイド仕様です。
※ヘリコイドを追加したため、M57/60延長筒L【7604】をひとつ抜いて無限遠が出るよう調整しています。

<ダブルヘリコイドの効用2>
  • やはり71FLはコンパクトです。パーツの数だけ分割可能ですから、上の写真では最長のパーツでもたったの9cmの小ささです。
  • ヘリコイドは使わないときは縮められるので、ヘリコイド1個の時に比べて全長がやや短くなります。
  • ただでさえ融通のききやすいボーグシステムですが、ダブルヘリコイドにすることにより、よりシステムの対応能力が高まります。



<お奨め使用法2>71FLに絞りをつけて、よりカメラレンズ的に使う。

71FLに絞りM57【7057】を装着しました。

M57絞り【7057】の効用>
  • 絞ることで被写界深度が深くなり、歩留まりも良くなります。
  • 60EDや45EDII、50アクロマートとも共用できます。
  • 基本的に対物レンズより後ろであればどこでも装着可能ですが、対物レンズに近い方がより絞りの効果を発揮できます。
  • 絞りによる作例はこちら

M57絞り【7057】の注意点>
  • 写真の組み合わせでは、装着の時点で絞りの内径によって若干絞られています。
  • より絞りの効果を発揮させるためには、より径の大きい絞りM75【7075】をご利用下さい。




71FLに絞りM75【7075】を装着しました。

絞りM75【7075】の効用>
  • 絞りが大きい分、小型の絞りM57【7057】よりも光量の微調整が効きます。
  • レンズ直後に置くことが出来るので絞りによるケラレが無く、開放~最小絞りまでフルに絞りの効果を味わえます。
  • 77EDII・101EDIIと共用できますので、将来的に80φ鏡筒を導入する際には流用が可能で無駄になりません。



<お奨め使用法3>ヘリコイドの回転方向をお好みで変更する。

別売のアダプターを使用してヘリコイドを逆付けする裏技があります。写真は逆付けの状態です。

デジボーグ71FL望遠レンズセット【6271】のヘリコイドの回転方向(通常)>
筒の伸び縮み → 時計回りで縮み、反時計回りで伸びる。キヤノンのピントリングと同じ。
ピントの調整 → 時計回りで遠方に合い、反時計回りで近距離に合う。ニコンのピントリングと同じ。
※時計回り・反時計回りは、カメラ側から見たヘリコイドの回転方向を指します。

ヘリコイドを逆付けすることで、ヘリコイドの回転方向を逆にすることが出来ます。
これによって、慣れ親しんだ回転方向を選択して使用することが可能です。

<ヘリコイド逆付けのポイント>



<お奨め使用法4>マイクロフォーカス接眼部を使用する。
MMF-1【9857】でピント合わせ。
※カメラとMMF-1の向きを調整するため、M57回転装置DX【7352】を使用しています。
   また、MMF-1のカメラ側をM57のネジに変換するためにM42P0.75→M57AD【7528】を使用しています。


MMF-1【9857】を上下さかさまにして使用しています。対物レンズはミニボーグ45EDIIです。
絞りM57、ダブルヘリコイド、MMF-1を用いた実用的な組み合わせです。

<ピント合わせのポイント>
  • 銀色の粗動ツマミで大体のピントを合わせ、金色の微動ツマミで最終調整します。
  • 地上撮影の場合、限定のMMF-1左手仕様【9858】なら、左手で粗動と微動のツマミを使いながら右手でシャッターを切ることが出来ます。
  • 通常品の場合でも、上の写真のようにMMF-1を上下さかさま状態で固定することで同様の使用が可能です。

MMF-1【9857】の効用>
  • 10分の1の減速微動装置(金色の微動ツマミ)により、非常にシビアなピント合わせが可能です。(月面や羽毛へのピント追い込みに威力を発揮します)
  • 小さい割にとても頑丈ですので、重いカメラを装着してもたわみません。
  • 可動範囲が40mmあるので、M57ヘリコイドLII【7860】と併用すれば最短撮影距離が約3mまで縮まります。
  • MMF-1の使い方はこちら

MMF-1【9857】使用時の注意点>



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