正立の部屋

僭越ながら弊社からの事例ということで掲載いたします。

上の写真は、先日行われた渡瀬遊水池での観察会(Hobby`d World主催)に持参した望遠鏡一式です。ちょっと分かりにくいのでパーツリストをつけます。

[6277]BORG77ED金属鏡筒(鏡筒部はL124+L50に変更)
[7755]アリミゾ式ファインダー台座
[7848]Wファインダー台座
ビクセン スポットファインダー
[7838]ヘリコイドMハンドル(生産中止品 ノブ2本増設)
笠井トレーディング 2インチ45度正立プリズム
KOWA TSE-21WD(一部改造)

当日は鴨や猛禽類を観察しました。広い場所でしたので、距離100mなんてこともざらです。どうしても大口径レンズが欲しいために、敢えて45EDはパスして77EDを持参しました。ちょっと重たいですけどね。

アイピースはコーワの20倍を使用。改造して取り付けてあります。
組み合わせた場合の倍率は、たぶん25倍程度と思われました。非常にシャープでクリアーです。組合せとしてお勧めしたい程の完成度です。

それから、地上観察のために正立プリズムを組み合わせてあります。
2インチサイズの巨大な物で、少々重量がありますがしっかりした作りです。
参加者の方がナグラー4.8mmを試しに装着して下さいましたが、思ったよりしっかりした見え味でした。因みに100倍を超える超高倍率です。

地上観察やデジボーグ用にスポットファインダー(照準器)も装備しました。これも便利ですよ。
最後にもう一つ、小ネタです。このセットではフードを延長してあります。(写真の茶色い布)
標準のフードからかなり長くしてもケラレは発生しませんし、逆光などの条件では威力を発揮してくれます。

 

トミーテック 梶 (2004/11/30)

いつもお世話になります。HPを拝見して「正立と太陽」を読んでいながらも、忙しく て意見が出せずにいました。

  私はアドレスからわかるように、酒屋を営んでいます。小学生の頃に見た土星に片足がはまって以来、今に至ります。現在、出身小学校から依頼されて観望会を年に数回、天文現象があれば突発的に観望会を開催しています。そうできるのも、星に興味 を持たせてくれた教師が未だに在籍しているという私立ゆえの利点。全学年全クラス(2クラス)に先日の部分日食を見せました。BORG100EDへビデオCCDをテレビ出力し、学校所有の望遠鏡でサングラスをかけながら見せました。併設の幼稚園児まで見に来たときは流石にどのような説明を?と悩みました。しかし、そのような園児でさえ、夕食時の家庭内では大興奮の説明をしていたと聞いています。

  もう、10年近く観望会をしていますが、年々?(私学だからこのズレは薄いですがそれでも)教員側の天文離れが激しく感じています。恩師とも話すのですが、望遠鏡というキキを扱えないと惑星が見られないというハンディがあるということ、天候に左右されることが多いなどなど。特徴であることが負の特徴になってしまいやはり?私たちのような地域の有志が活動しなければいけないのだと痛感します。父兄でも「以前好きだったので」とわざわざ来ていただくのですが、今度は担任がクラス運営で良いところを見せようとし、ある意味滑稽な光景が展開されるのも事実です。

  先日「太郎坊で観望会をしたい」と小学3・4年生の担任から依頼され行ったのですが、そのときの子供の言葉。「今日の望遠鏡は熱くない」と。感性が豊かで一瞬声を詰まらせましたが「今日は太陽じゃないからね」と切り返すのが精一杯でした。

  子供達の空を眺めたいという欲求は、大人以上に純粋無垢な雰囲気があり5年生あたりでは私と対等に話す子供も出始めました(まあそれだけ、私が未熟であることを露呈しましたが)。このような子供達は、やはり私と同じように自分の望遠鏡で見たいという欲求を持っています。自然な流れだと思いますが。私学という環境ですと4年生でスフィンクスの20cmが買い与えられ、セッティングはパパまかせという本末転倒的な事もあります。

  見飽きない程度の筒で、オプションで追尾ができる昔ながらの赤道儀。「写るんです」が簡易改造でバルブができたら星好きの底辺がもう少し広がるかなって考えたりもします。正立像もありがたい話ですが、その「なんで?」の声を切り口に理科の世界をわかりやすく広げてあげるのも一つなのでしょう。また、見る対象を夜の空に限定せず、太陽なんて最高に良い対象だと思いますが、リスクがあるのも事実です(これはどこを切り取ってもあると思いますが...)。

  幼稚園の主事から月を見せてくれと依頼を受けました。起きていられる時間が限られることと、いったん帰宅してまた登園して「はい曇りだから中止です」は子供達の残念度と親の時間のやりくりを考えると少し二の足を踏んでおりました。星好きを増やすためには、私もどん欲ですね。昼間の月を見る予定をたてました。下弦過ぎであれば、登園直後から見られる点と、ついで見が可能で保育士の負担や親への負担が無く、でいながら園児は美味しい思いができるのでは?と思っています。この企画が通り、来年には実行されそうです。

  私はまだ未婚ですが、(だからと言う声も)、底辺を少しでも星の業界に還元できたら、少しでも星好きが増えてソラの事、地球の事考える、未来ある子供達が育ってくれたら良いなと思う限りです。 食育すらある時代です。星育もあっても良いのでは?一生勉強ですね。

  乱暴な言い方しました。支離滅裂な部分もあり、上手に表現できませんでしたが、お許し下さい。正立と太陽を読んで、感じたことでした。



沼津市 矢田様(04/11/16)

正立コーナー拝見しました。
デジボーグファンにとっては正立系が最大の関心事ですね。充実を期待してます。



45EDに笠井の45度2インチ正立プリズムをつけてみました。

2045 45ED対物レンズ
7602 M57/60延長筒S
7857 M57ヘリコイド
7509 2インチホルダーL(三脚台座、ファインダー台座付き)
7601 M57/60延長筒SS
7504 2インチホルダーSⅡ
笠井45度2インチ正立プリズム
この組合せで∞~6mの範囲で合焦します。

45度傾斜タイプは観察する時は楽ですね。ファインダーを付け
ておけば、簡単に導入が出来ますのでデジボーグにも使えそうです。
さすがに2インチ用ですので31.7mmアイピースを使う限り
周辺減光は発生しません。

ただ、このプリズム600g近くあるので益々重くなります。叉
2インチアイピースホルダー+31.7mm変換アダプターと繋
ぐので、余分な光路長が必要なのが難点です。
遊馬さんに筐体に31.7mmアイピースホルダーが取り付けら
れる36.4mmアダプターリングを作ってもらおうかなと考え
ています。それではまた。

神奈川県 伊藤 哲郎様(04/11/12)


観望会をやっていて、特に月をお見せするさいに、「どうして逆さまですか?」と
良く聞かれます。宇宙には上も下もないですから・・・などとごまかしています。
でも天頂プリズムで裏返しの月面はなんて説明したらよいのやらです。高性能
のポロタイプの正立プリズムの発売が楽しみです。予約しても良いですか。

太陽が西へ沈むことを知らないこども達が多いという記事も見ました。熱心に
月のクレーターや土星をお見せするだけでなく、夕方の事象の変化、つまり、
太陽が沈む→空や雲の色が変化する→煙がたなびく(おっと田舎だけですね)
→鳥や昆虫の動き→一番星が見える  といったごく当たり前のこととしてとら
えていたことを再認識してもらうことが必要なんだなあと思いました。星だけで
なく、鳥や虫など幅広い知識が必要ですね。観望会の開始時刻を早めないと
いけないですね。

某メーカーのように大型化して手の届かない存在になりつつあるメーカーがある
一方どんどん小型化していくボーグは、おもしろい存在です。



群馬県 井上様(04/11/11)

ミニボーグ50に関してです。
遊馬製作所の”正立プリズムM28→M36.4アダプター”を使って、笠井45度、90度正立プリズムの光路長短縮を行うとヘリコイドを使った軽快なピント合わせが可能となってます。

使用例1(笠井45度 正立プリズム)

[6150]ミニボーグ50→[7757]M57ヘリコイドS→[7364]→[7314]→笠井45度正立プリズム→"正立プリズムM28→M36.4アダプター"+[7317]
この組み合わせで、Vixen LV Zoomアイピースが合焦します。

使用例2(笠井90度 正立プリズム)

[6150]ミニボーグ50→[7364]→[7314]→笠井90度正立プリズム→"正立プリズムM28→M36.4アダプター"+[7315]直進ヘリコイドS
この組み合わせで、Vixen LVアイピースが合焦します。

自分のような素人には、ピント合わせはヘリコイドの使用が必須でした。高倍率で使用しなくても、ヘリコイドでのピント合わせは実に軽快なのもので。この構成にてビデオ三脚に載せ、お気楽なフィールド、星空観望に活躍中です。

まさに「遊ぶ望遠鏡」となっており、ミニボーグ一式、三脚すべて三脚ケース内に収まり(当然、非常に軽い!)、更に稼働率アップしてます。

2004/11/11 横浜市小野様より


弊社コメント:
ミニボーグ50による正立望遠鏡のレポートを頂戴いたしました。
小野様はデジボーグファンと言うよりは、主に天体観望用としてお使いとのことです。

何度かメールでやり取りさせていただいたのですが、望遠鏡が正立で見えることの重要性を熱く語られていたのが印象的でした。ミニボーグの様に小型でフットワークのよい望遠鏡を正立にして使い、天体の観望用はもちろん、昼間のフィールド用望遠鏡としても大活躍しているそうです。

正立とは?
一般的な天体望遠鏡と違い、目で見たとおり上下左右が正しく見えるものです。
フィールドスコープや双眼鏡と同じ形の自然な観察が可能になります。

宣伝&情報
ミニボーグ50JBFセットは直視型の正立望遠鏡です。
[4317]接眼ヘリコイドSを取り付ければ、ヘリコイドによるピント合わせが可能になって便利に使えますよ。

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