カメラ用望遠レンズでデジスコ(試作パーツ使用)
フォトエクスポで初お目見えした試作品、カメラマウントアダプター(仮称)の開発を進めています。このパーツは、35mm一眼レフ用のレンズをボーグパーツにドッキングする製品。

お手持ちのカメラレンズが、「望遠鏡になる」ことや、「デジスコに早変わり」させることもできます。さて、このパーツは2004年6月以降に発売される見通しになっていますが、ここでは試作品を使って簡単なレポートをまとめてみます。(既に好評発売中です)


このパーツは、カメラマウント(メス)とM57ネジ(メス)を持っています。ですから、カメラレンズ本体とM57のボーグパーツを接続可能。言ってしまえばそれだけです。

発売する予定のマウントは、キヤノン、ニコン、ペンタックスの3種類です。それ以外のご要望も多少頂戴しておりますけれど、”売れるのかどうか”というセールスの原理(?)があるため、今のところ予定はありません。あしからずご了承くださいませ。



カメラマウントアダプターの情報整理

デジボーグ22項 80-200mm + UW-9 + A80 (このページです)
デジボーグ34項 300mm + NK x20MC + A80
デジボーグ39項 300mm + NK x20MC + D2H
パーツのページ カメラマウントアダプター3種(キヤノン、ニコン、ペンタックス)

パーツ選択は、以下の組合せでご検討頂ければベターです。
なお、お勧めする組合せでも、ピントなどが万全とは言いきれませんのであらかじめご了承ください。また、撮影は全て倒立像になります。プリズムを入れて正立化することは今のところ不可能とお考えください。

○LV25やUW-9を使用する場合は、[7410]SD-1X をご利用ください。
○ニコンやコーワのアイピースでは、[7413]SD-1X(C)と [7414]SD-1X(D) を組み合わせて下さい。


カメラマウントのメスを持つパーツですので、色々と利用法が考えられます。
一応、お約束のデジスコ仕様で組み立ててみました。

とパーツ、デジタルカメラを接続するとこんな形になります。
中央右寄りの銀色のパーツが試作品のカメラマウントアダプター(仮称)です。
今回は適当なレンズが無かった?ので、トキナーの初代AT-X 80-200mm F2.8を使いました。ちなみに、もう15年以上前の製品ですので、中古で購入しても1万少々で買えるものです。



カメラはいつものA80です。(発売から半年以上経過してそろそろ生産中止らしいですね。)また、アイピースの方は、笠井UW-9をセレクトしました。カメラレンズの焦点距離は200mmしかありませんので、倍率を稼ぐためです。組み合わせると9~22倍ズームになっています。

それ以外のパーツは、SD-1X(A+B)を使っています。デジスコ用には少し具合のよくないケースも出てくるのですが、今回はUW-9の背が高いために便利に使えました。

の合成焦点距離(35mm換算)は、約1000~2500mmです。あいにく望遠側の画質は良くないので、実写は2000mm以下で行っています。原因はレンズでしょう。たぶん。


UW-9を使って、そのまま野鳥や景色などを覗いてみました。
倍率は上記のとおり9~22倍のズーム望遠鏡になっています。天体望遠鏡同様に倒立像です。(念のため)
基本的に眼視を考えて設計されていない写真レンズですし、古い大口径ということも手伝って見え味はあまり良くありませんでした。どうも色収差と、何と言ったらよいのか像の薄っぺらさが気になりました。

このままデジスコに使って大丈夫か?と感じたのは言うまでもありません。やっぱりもっと良いレンズと組み合わせるべきなんでしょうか。


ご注意
このページでご案内した組み合わせでは、ほぼ無限大で合焦させることができました。けれども、組み合わせるアイピースとカメラレンズによっては、無限大にピントが合わないと思われます。


試写した作例です。
レンズの性能も良くないので、画質にはあまり期待しない方がいいですね。
特に今回使ったレンズは古いタイプで尚且つ、大口径(F2.8)なので絞らないと辛い状況でした。



撮影は天候のよくない日、従って絞りはF4程度です。倍率は低くても厳しそうな感じがします。というのは、望遠鏡のレンズを知る感覚からは、せいぜいF5.6出来ればF8以上が欲しいからです。それより明るいレンズというのは、性能を相当犠牲にすることになるんです。もっとも、写真(直焦点)だったら何とかなりますが、、、。




これは撮影風景です。
ご覧の通りで曇りでちょっと暗かったです。
カメラにはレリーズステー(試作品)と市販の液晶フードがついています。ちなみに、雲台はベルボンの268R(生産中止)です。重量は1kg程度ありますが、強度と動作は悪くないです。

デジスコとして鳥を撮影&観察した感想からいえば、△マークでした。原因はレンズにあるので、今回ご紹介したパーツが悪いのではありませんけれど。出来ればもっとよいレンズで試してみたいと感じました。
解放F値が大き目でシャープなレンズは、、、ああ、それでは望遠鏡になってしまいますね。_^;;;




少し方向を変えて、手近な植物を撮影してみました。(ノートリミング)

この日も曇りでしたが、上の方の写真よりも明るい日のものです。今度は、マクロ的な使い方をしてみました。
レンズの距離目盛りにある最短距離まで合焦しますから、別ページのジオマボーグ同様に超望遠マクロに出来ますね。このレンズでは、約2mまで接近可能です。その距離で、約2500mmまで引っ張れますから強烈です。

カメラレンズをお持ちで、強力なテレマクロをやりたい方には便利に使えそうです。植物や虫などの世界だったら十分使えるかなと考えています。


ご注意ください
ページでご案内した組み合わせでは、ほぼ無限大で合焦させることができました。けれども、組み合わせるアイピースとカメラレンズによっては、無限大にピントが合わないと思われます。
実際にご利用になる場合は、ピントの状態を確認してご利用ください。ビクセン製LVシリーズとキヤノンEOSレンズでは無限大が出ないことが確認されています。(弊社で確認した一例)
接続についてはきちんと保証させていただきますが、ピントが合うかどうかは組み合わせ次第です。

改めてご注意いただけますようお願いいたします。

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