野鳥観察用のスコープを使うと、鳥や風景はきちんと上下左右が正立してきちんと見えます。
けれども、天体望遠鏡を使うと逆さまに見えます。なぜでしょうか？

実は野鳥用のスコープも天体望遠鏡も、本来は上下左右が逆になっています。
野鳥観察用のスコープではそれを正立プリズムで修正して、正立するようにしているのです。
だから、きちんと正立像で見えます。

一方、ボーグの様な天体望遠鏡は上下左右の概念のない天体を見る道具なので、
通常は正立への変換を行っていません。野鳥観察など地上観察に使うには、
地上プリズムを追加する必要があります。

尚、天体望遠鏡には天頂プリズムという、高度の高い天体を見やすくする90度に曲がった
プリズムがありますが、これは上下は正立ですが、左右は裏返しになります。

また、天体望遠鏡に一眼式カメラを直接装着すると正立像になります。

このように、天体望遠鏡は、組み合わせによって像の向きが変わるということを覚えておいてください。

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